白髪隻脚の少女
私が目を覚ました時にはすでにシロツはいなかった。
右足を見ると脛かが途中で無くなっていてそこから下がないしかし綺麗に傷口が塞がってるのを確認してついポツリと言葉を漏らす
「シロツ…あんた凄い治癒魔法使えるんじゃない…」
自分が寝かせられていた布団を這って出るとそこにはシロツが着けていたような義足がいくつか置かれている、
その横に手紙が置かれている
『報酬として足は確かに貰った、だが今回の依頼の難しさを考えると足は貰い過ぎた気がするのでミール用のサイズで義足をいくつか作ったので置いて行く、それと道中に狩ったアンデットの眼球も返金として置いて行く、義足の扱いは慣れるのは大変だがそのうち上手く歩けるようになるだろう、それとアカツに言われて気が付いたのだが上手く歩けるようになったら街外れにある廃教会に行くといい、そこにある神父の日記にここの婆さんの若い頃の事が書いてある。
俺たちはこれから放浪の旅を続けるがまた会ったらハンフでも吸って旨い飯を食おう。
アカツ』
私は手紙を読み終えると義足を付けて歩く練習を
始めた。
「普通…人の血で手紙を書いたりしないわよ…」
空腹と喉の渇きに耐えながら必死に義足の練習を寝ずに2日続けてやっと何とか歩けるようになったのでギルドにアンデット討伐の報酬を受け取りに行く
道中に何回も武装した男や女、
ギルドの人間だと思われる人たちに声をかけられて目を見ると人違いだったと告げられる事がギルドに着くまでに何度もあった、
最初は私が婆さんの若い頃着ていたであろう服を着ているのでナンパの類かと思ったがどうやらそうでは無い雰囲気がある、
ギルドに行ったら聞いてみようと思う。
ギルドのドアを開けると中にいた人たちが私を凝視すると直ぐに興味を無くしたように目を逸らして雑談を再開させる。
私は人気が無いが私がよく依頼などで不明な点があった時などに話しかけ、私の適正魔法を教えてくれた茶髪を三つ編みにした青眼の受付嬢の所にアンデットの眼球を大量に渡す。
「ミールさん…これ全部あなた1人で?」
聞いてくる受付嬢に向けて首を振る。
「シロツよ前にギルドに連れてきたでしょ?緑の目の」
と言うと「あー…」と言って掲示板に目を向ける
「はい、これ報酬ね、それにしても凄い数で相当強いアンデットのも混じってる…彼は一体何者だったのかしらね…」そう言って私に報酬と一緒に紙を見せてくる。
討伐依頼
討伐対象 名前不明
対象の特徴 白髪、緑眼、右脚欠損
討伐証明部位 全身
報酬金額 金貨150枚
依頼者名 聖女アザミ
これを見て私は最近癖になりつつある深いため息を吐いた
「白髪、右脚欠損、見た目が似てたからやけに声をかけられたのね…」
受付嬢は何とも言えない表情で笑っている。
結構シロツが何者で何をしてこんな依頼を出されたのか分からないが私は婆さんから受け継いだ農地で農業をやっている、
シロツに言われた廃教会で日記を拾って持ち帰り読んだら婆さんがここで何をして何をしたかったのか分かった気がした。
私は定期的にギルドに依頼を出して新人達に畑仕事の途中がてら稽古を付けてあげている、
私は片足をシロツにあげてしまったが何故だか昔よりも強くなった気がする。
私はそこまでシロツの心配はしていない、
何故なら彼は確かに強いがのも理由の一つだが私が心配にならない理由は彼は今は両方に足があって歩いているという事。
それともう一つ、彼が魔法を使うときは目が赤紫の色になると言う事だ、
つまり彼はその気になれば目の色を変えられる固有特性とかを持っているのだろう、確か吸収と書いてあったが自分の特性や適正を誤解していることはよくある事だ。
私は最近書き始めた日記を閉じると少し外に出て夜空を見上げる。
気にして空を見たことはなかったがよく輝く緑の星を見つけた
「緑…かぁ…」
ブランクとシロツを思い浮かべる
私は緑の目の人が
好き…なのかもしれない




