表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
colour  作者: 神口 讃妥
死者の道
22/68

神父の日記

 俺とアカツは自然と黙って黙々と神父の日記を読む

『私がシグァフター教会に前任者と代わり神父であると子供達に告げたら子供達は黙って私を見つめていた、言葉を喋れないのだろうか?前任者の記録を探したが何一つ見つからないから困った物だ、私の目から見て教会は薄汚れていて子供たちの服もボロボロだ、どう考えても前任者は職務怠慢している、私は詳細にまとめて、教皇様宛に手紙を出そうと思う』



『私は教会に着くまでの路銀を節約しようと思ったのは神からのメッセージだったのだと思う、その路銀を使って子供達に新しい服を買い与えると上等な物では無いが農具と作物の種を町外れで農業をしている女性から譲ってもらった、少し世間話をしたが夫と息子が魔物にやられて死んでしまったようだ、夫と息子の体や魔石を錬金術師に売りその金で家と土地を買って一人開拓したそうだ、息子のように軽い気持ちでギルドの依頼を受けて死なないように自分が依頼を出していかに現実が厳しく理不尽であるか教えてやると言って笑っていた、とても立派で強い女性だ、教会裏で畑を作り困ったことがあったら彼女に聞きに来ようと思う、私も彼女に現実の厳しさを教えられてしまうかもしれないが、それはそれで楽しみだ』



『今日は子供たちと一緒に教会裏を開拓しようと思たのだが、子供達は満足に食べ物を今まで食べていなかったのか皆んな痩せ細っていて腹がぽっこりとしている、当然体力もなく私一人ではこの程度の広さでも開拓に時間がかかる、早く種を植えて育てなければ残りの貯金も底をついて子供達に食べ物を与える余裕も無くなってしまう、私は恥を偲んで頼みに行くと女性は快く了承してくれたが子供達の姿を目にすると彼女に私は思いっきり殴られた、彼女は斧を片手に私の何倍も早く木々を切り倒し丸太状に切り分けると転がして教会横に置いて行くとあっという間に十分な広さを確保して土地を耕していく、私と彼女で農地が種を植えられるようになった頃には日が沈みかけていた、私より何倍も早く木々を倒し、何倍も早く耕した彼女は『早く植えて子供達に十分な食事を摂らせてやりな』と言って帰っていった。彼女に殴られた時に口の中が切れたが私は治癒魔法で治さずにおこうと思う、この痛みもこの感覚も忘れてはならないと思う』



『今日は教皇様から手紙の返事が届いた、一言だけ『規律道理に処罰する』ただか記されていた、少しでも教会に貢献出来て良かったと思う』



『今日は子供達と育てた作物を子供達と収穫して料理を作り食べた、最近気がついたのだが子供達は喋れないのではなく喋らなかったようだ、何故かと聞いても子供達は頑なに答えてくれない、前任者は何をしていたのだろうか?』



『今日はシグァフター教会に来て初めて子供が届けられた、行者から手紙を受け取ると聖教国から運ばれて来たらしい、私はまだ小さい子供を迎え入れると教会の子供達と一緒に教会内のことを教えた。

子供達は仲良くやっていけるだろうか?』



『今日はいつもの様に子供達と畑を耕していると子供の一人が鍬で足を抉ってしまった子が出てしまった。涙を堪えてうずくまる子供に治癒魔法で治してあげると泣きながら私に抱きついて来た、怪我に気をつける様にもっと気を配らないといけない』



『今日はシグァフター教会に来た時には既にいた子供の1人が7歳になった、教会の規律では男児は7歳、女児は12歳で教会を出なければならない、名前の無い少年に私は『アルビドゥス』と名付けると少年を教会から見送った、彼の笑顔を私は忘れることはないだろう』



『今日は教皇様から手紙が来た、女児たちの顔を絵に描いて送る様にと言う内容だった、私は子供の頃に肖像画を描く練習をさせられた事に神父の仕事で使うからだったのかと思った、私は女児たちの絵を描いて教皇様に送ろうと思う』



『今日やっと女児全員の絵を描き終えて教皇様宛に送った、子供達がこそこそとしていたので何かと思うと花束を私にくれた、私がシグァフター教会に来てからもう2年も経った事に今日気がついた、あっという間だったが楽しい日々を思い出し私は子供達の前で少し泣いてしまった』



『教皇様から絵が何枚か送り返されて来た、同封された手紙に送り返した絵の女児を教国に送る様にと書いてあった、少し驚いたものの私は女児を行者の馬車に乗るように言って乗らせると教皇様からの手紙と一緒に入っていた金貨を行者に渡して聖教国まで連れていってもらう様に頼んだ、女児を見送ると私は馬車が見えなくなるまで見送った、残った子供達は不安そうにしていたが聖教国の治安の良さを教えると安心した様に笑った、いつか子供達みんなで聖教国に行ってみたいと少し思った』



『アルビドゥスが死んだ、今日は何も書きたくない』



『先日の事を書こうと思う、アルビドゥスは教会を出た後ギルド登録して以来を受けて棍棒を手に森へ狩りに出たらしい、それからアルビドゥスを見たものはいなく、先日、魔石の食われた死体とドッグタグが見つかったそうだ、聖教国では人が死ぬ事は殆どなかったので自分には無縁だと心のどこかで思っていた様だ、私を殴った彼女の言葉の意味をやっとしっかりと理解した気がする』



『今年の畑は不作だった、エデム王国全体で不作だと農家の女性は言っていた、今年の冬は越せるだろうか?教皇様に食料を送って貰うように頼もうと思う、私は聖教国に恩を作ってばかりで申し訳なく思う』



『今日は子供達と話し合って冬越しの為に薪の準備などを進めようと決まった、教皇様から返事はまだか』



『今日目が覚めたら一番小さな子供が冷たくなって死んでいた、雪が溶けたら埋めてあげようと子供達と決めた、このままでは他の子供達も危ない、教皇様からの食料はまだか』



『教皇様さら返事が来た、『子供を食え』とだけ記されていた、私はとてもそんな事は出来ないしするつもりはない』



『今日はまた1人死んだ』



『体の体力が落ちてるのを感じる何か食べ物をを』



『今日は子供達に教皇様から肉が届いたと言ってシチューにして食べた、子供は笑顔で美味しそうに食べたが私は吐きそうだ』



『みんなで食べるとあっという間に肉がなくなってしまった、私はどうすれば』



『私は生まれて初めて人を殺した』



『冬を越すことが出来たが子供達に肉の事がバレてしまった、泣き出す子供達に仕方のない事だったと言うことしか出来なかった』



『男の子が私に向かってクズだの人間のする事じゃないなど罵声を浴びせられた、つい殺してしまった』



『私は男女別々の役割を与えて別々の事を教える事にした、いちいち喚かれるのは煩わしい』



徐々に神父が壊れていくのを感じる日記だった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ