追跡
俺は走るアカツを殺した連中が何処に居るのか分からないが流石に感じるアカツの匂いと温もりをを頼りに全力で走る日が昇り、日が沈んでも走り続ける3日ほど平原を走った頃に小さく馬車が走っているのが見えるかなり遠いいが男数人の声が聞こえる。
「コレを教国に持ち帰れば依頼達成なんだよな?」
「あぁ…その筈だ、それにしても、もう少し生かしておけば数日は楽しめたのになぁ…もったいねぇ事したぜ」
「まぁまぁ、仕方ないって暴れたんだもの、てか僕にも回してって言ったのに殺しちまう何てあんまりだぜ?」
反吐が出るような会話が聞こえる
「それにしてもこんな簡単な依頼で教国が生涯俺たちに良い暮らしをさせてくれるなんて本当に運が良いな、まっ日頃の行いかな?」
「日頃の行いは知らないけどさぁ、僕は聖女様が欲しがったって聞いてるよ?」
「そう言えば聖女が生まれたって聞いたな、何も教国ではそれ以来、寿命以外で死んだ者はいないんだとさ」
「おいおい、それまじかよ!って事は俺たち寿命で死ぬまで教国で楽しめるのか?最高だな!おい!」
楽しそうに話してる会話が遥か遠くから聞こえる
「返せよ」怒りに任せて言葉に出す
体が壊れるのもお構いなしに俺は強く地面を蹴り飛ばして速度を上げて馬車に近づく男たちは馬鹿のような話を続けてこちらに気がついていない。
男の背後から袋に詰められたアカツの首と魔石を奪い取り地面に俺は転がる。
「アカツ、アカツアカツアカツアカツ」
俺はアカツの名前を呼びながら首を食べる。
「お、おい!何かにアレを奪われたぞ!」
男たちは馬車を止めて降りてきてこちらに剣を向けてにじり寄ってくる。
「アカツ、一緒だ、ずっと一緒だ」
アカツの魔石を手で粉末状に砕き、俺は鼻から大きく吸う、アカツの匂いだ、アカツを感じる。
「アイツ!何やってる!殺すぞ!」
「あぁ!なんか不味い」
男たちが俺に剣を突き刺すがそんな事は俺にはどうでもいい、アカツが帰ってきた。ずっと一緒だ。
『馬鹿…そんな怪我しないでよ』
アカツの声が聞こえた気がした。
「あぁ、悪かったよコレからは気をつけるよアカツ」
俺はそれに返事を返す。
「おい!コイツおかしいぞ、人間じゃねぇ」
男の誰かが声を上げる
「そんな事僕だって分かってるよ!剣で確実に心臓を貫いてるんだよ!?何で死なないんだよ!」
そんな事を男たちは言っている。
俺は剣を刺してきている男の頭を掴み地面に叩きつける、手に伝わる頭蓋を叩き割る感触に何処か既視感のある男の死体を踏みつけて残りの男に近づく。
「ねぇ?私辞めてって言ったのに何であんなひどい事したのかな?」
俺の口が動く残りの男3人は2人より一歩下がった所にいる男を指差して示し合わせたように言う
「「そ、それはコイツが」」
そんな2人の言葉を無視して俺は全力で横薙ぎに右脚で蹴り飛ばす。
内蔵が潰れた感触がしたが俺の右脚も限界が来たようで、右の脛半ばからへし折れ、千切れて何処かへ飛んでいってしまう。
「痛い!痛いよシロツ!怪我しないでって言ったじゃん!」アカツの声が聞こえる。
「あ、悪い!つい頭に来ちゃってな?」
そう俺はアカツに弁解する。
もう1人の男を殺そうと一歩踏み出すも脛半ばから下がないので転んでしまう。
「お、俺はもうごめんだ、こんな依頼受けるんじゃ無かった」
そう言いながら剣で馬車を繋いでいる接続部分を壊すと馬に乗って逃げる。
「おい、待てよ」
俺は体を引きずって男を追いかけようとするが
「もう良いよシロツ!まずは自分の体を大事にしてよ!もうボロボロなんだよ?シロツ、死んじゃうよ」
仰向けになり右脚を見るとアカツが涙を流しながら懸命に治癒魔法をかけていた。
「ごめん」そう言って俺は全身の力を抜いた




