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colour  作者: 神口 讃妥
死者の道
16/68

幸せな日常

 俺がアカツによって蘇ってから一年が経った、どうやら家の周りの森に偶に生えている香辛料を取りに行ったところに緑色の結晶が木に引っかかっていたらしい。

 その結晶を持って帰って調べてみたらそれは人間の魔石である事に驚きさらに自分の魔力と反発しないと言う珍しい事が起きたので昔、教会に処刑された兄の死体を魔法で腐らないように維持していた体に魔石を入れてみて死霊術で魔石を溶かして体に馴染ませる、兄が処刑されてから何年もかけて集めた薬草を煮出した液体を兄を保管していたガラスの中に惜しみなく入れて魔力が体の外から抜けないように、安定するように何日も寝ないで死霊術を使っていたようだった。

アカツが俺の魔石を調べた結果わかった俺の適性魔法と固有特性を教えてくれた

「シロツの適性魔法は死で固有特性は吸収だよ♪」

とよく分からないとこを言っていたが魔力を使って相手の魂その他のを傷つける事が出来るとアカツは言っていた。

固有特性は食べた物を効率的に吸収してエネルギーを使用するらしい。

どうやらアカツの兄の体に馴染んだのはこの固有特性の影響でアカツの兄の体を俺が吸収した結果のようだその為アカツの兄の目の色は緑色に変色した、アカツの適性魔法は生でいわゆる治癒魔法を使えるらしいが本人は断じて治癒魔法士ではなく死霊術師だと言う。

アカツに魔力の使い方を教えて貰い使用しようとするものの中々上手くいかない

「あーシロツの固有特性の所為で魔力を放出出来ないみたい…直接この兎を触って魔力を流してみてよ!」

直接触れて無理矢理魔力を出そうと力を入れるも変化が何もない

「ダメだ、出来ないぞアカツ…」

俺は少し落胆してアカツに言う

「あれー?何でだろう…私色々頑張って勉強してたけどコレはさっぱり分からないや…」

アカツは申し訳なさそうにこっちを見てくるがそのような顔を見たくないと思い頭を撫でるの頬をだらしなく緩めた。



 俺は魔法が使えないので普段の家事や水を溜める事も火を灯す事も全てアカツ頼りだったが力仕事は俺が全部請け負うことにした。

そんな生活を2年続けた、

俺は幸せだった満たされていた。



 夜に突然アカツが俺の部屋に飛び込んできて木箱に入るように言って絶対に出るなと言ってきた俺は言われた通りに木箱に入るそしてアカツが出ていったのかドアが閉まる音が聞こえた。



外から騒がしい声が聞こえる。

「いたぞ!取り押さえろ」

ドタドタと音が聞こえる「いや!やめて!離して!痛い!やめて!」アカツの声だ俺は木箱から出て玄関に走るが既にそこには何も無かった。

庭のクローバーは踏みにじられた後があり頭が熱くなる感覚を覚える。

「どうして…」ポツリと呟く「何で…」

「俺はただ…」

俺はただ平和に幸せにアカツと2人で過ごしていられたらそれで良かったのに。




憎い、憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い


 頭がおかしくなりそうだった。

自分の幸せを奪った奴らが憎い、

そいつらは家に帰ると幸せな家庭で笑うのだろう。

羨ましい、恨めしい、そんな考えが頭をぐるぐると回る。

どうにかアカツの元に行きたいと思い周りを見渡すとアカツの目の色によく似た赤紫の、光が線を為して森の奥へ続いている。

俺は直感で線を追うように走った。



 草川掻き分けどうやって短時間で此処まで移動したのかはわからないが自分が進むのが遅かったのだろうそれを見つけたときには既に日が昇っていた。

手足を落とされ、服を引き裂かれ、股から白濁した液体が垂れている首のなく、胸を抉られて魔石を抜き取られた女の死体だった。

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