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思わぬ再会と身バレ

「……何で、こんなところに?」


 俺は呆然としつつ、ポツリとそう呟いた。


 四階層に入ってすぐに聞こえてきた戦闘音。きっと他の冒険者が魔物と戦っているのだろう、せっかくだからその戦闘風景を参考にさせてもらおう。そんな軽い気持ちで岩場の先を覗いたのだが、そこにいたのは予想外の、そして見知った連中だった。

 この異世界では珍しい黒い髪を携えた数人の男女。二週間前まで王宮の同じ宿舎で生活してきたクラスメイト達だ。まさかこんな所で会うなんて……。俺自身は王宮を追放された身であり、再会するのはもっと先だと思っていた。


 驚きに固まっていた俺はこの時、接近してくる一人の少女の存在に全く気付かなかった。



「……兄さん?」



 後から、少女の声がかかる。

 俺をそう呼ぶ存在は一人しかいない。

 日本にいた頃、そして王宮で生活している間は毎日のように聞いた声。


「ゆ、柚華……」


 振り返ると、俺の義妹、片桐柚華がそこに立っていた。


「兄さん? 兄さんなんですか!?」


 柚華は、泣き笑いのような表情を浮かべて俺に駆け寄ってきた。


「柚華、……どうしてこんな所に?」


 俺は戸惑いつつも、柚華にそう訊ねる。


「えっと、私たちは森林の代わりにこのダンジョンで探索を……、って、それはこっちのセリフです! 兄さんこそ何でこんな所にいるんですか!? それに、その女の子はこの間連れてきた奴隷の子ですよね? 治ったら治ったで連絡の一つぐらいくれればいいのに……!」

 

「え? 俺達は王宮に行ったよ。でも柚華は探索に出ていていなかったんだ。その後も機会を見つけては柚華を尋ねたんだけど……」


 ルフィナが毒から回復した翌日、俺とルフィナは柚華にお礼を言う為に王宮を訪れたが、柚華は留守だった。その後も、柚華に会いに何度か王宮を訪れたのだが、その度に運悪く柚華は探索に出ていた。毎回会えないので、柚華宛てに手紙を書いたこともあった。門兵は柚華に渡しておくと請け負ってくれたのだが……、一体どうなっているんだ?


 その事を柚華に説明すると、柚華は先ほどまでの笑顔を消し、底冷えするような低いトーンで話し始める。


「……なるほど、何度も尋ねてくれてたんですね。それは申し訳ありまさんでした。……それにしても、その門兵。そんな毎回毎回探索に出ている筈もないのに。それに、兄さんからの大切な手紙を……」


 柚華が虚ろな瞳でブツブツ言い始めた。俺は本能的な危険を感じ、慌てて会話を変える。


「ま、まぁ、連絡がうまく伝わってなかっただけじゃないのかな? 王宮なんて大きな組織じゃ直接じゃなくて何人か経由して伝達されるんだろうし。それより、紹介するよ。柚華が治療してくれた獣人のルフィナだよ!」


 そう言って、俺の背後にいる少女を指差す。急に話を振られたルフィナは「ひ、ひゃい!」と噛んでいた。どうやら、凶悪なオーラを発する柚華にビビッていたらしい。


「あの、ルフィナと言います! 助けて頂いたのに、その際はちゃんとしたお礼もせずにすみませんでした。あの、ありがとうございました!」


 ルフィナがたどたどしくも元気いっぱいに頭を下げる。柚華はそんなルフィナの姿に微笑むと、優しく言葉を返した。


「初めまして、でいいのかな? 片桐柚華と言います。あなたの主人の義妹です。あの時は貴女も重傷だったのだから気にしないでください。今は元気になったみたいですね?」


「はい、ユズカ様に治療して頂いたお陰で、すっかり元気になりました! この耳も尻尾も諦めていたのに……。本当に、ありがとうございました」


「ふふ、それならば良かったです。貴女を治療して欲しいと言ってきたのは兄さんです。お礼なら兄さんに言ってください。……って、そうでした、兄さん! ルフィナさんのことも含め、なぜここにいるのか説明してください!」


 そうだった。

 まだお互いの近況を話している途中だった。

 そのことを思い出し俺が説明しようとすると、魔物と戦っていたクラスメイト達がこちらに近付いてきた。どうやら戦闘が終わったらしい。


「片桐さん、戦闘の途中なのに何やって……って、片桐兄じゃん! なんでこんな所にいるの!?」


 俺の姿を見止め、ショートカットの活発そうな女子が驚いて声をあげた。

 あの子は確か……城井、城井涼子だ。日本にいる時、クラスの女子とまともに会話したことなんてなかったけど、さすがに顔と名前ぐらいはわかる。


 ここにいるクラスメイトは男三人、女三人の合計六人のようだ。柚華と城井さんの他には、野口(のぐち)前島(まえしま)、鳥羽さん、それに……



「片桐? マジで片桐じゃん!? お前追放されたんじゃなかったのかよ?」



 俺をいじめるイジメっ子トリオの一人、白石だった。

 白石はいかにも嫌そうな顔をしながら、俺に話し掛けてきた。


 俺だってお前に会いたかなかったよ。

 なんでお前がいるんだよ。


 と、ゴチャゴチャになってきたので、取り敢えず俺達は、お互いの話をする為にダンジョンの脇に腰を下ろすことにした。


 ダンジョン内で何を呑気な事を、と思われるかもしれないが、今この場にいるのは召喚された勇者達だ。低階層で出現する弱い魔物相手に後れを取る連中ではない。実際、先ほどの魔物との戦闘も事も無げに終えたようだし。仮に魔物が出現しても、簡単にあしらうことが出来るだろう。




 まずは俺の近況から説明した。

 本当は他のクラスメイトに説明する気なんて全くなかったが、柚華がいる手前、黙って立ち去るなんて真似もできない。


 俺はまず王宮を出た辺りから話し始めた。

 王宮を出て冒険者になろうと思ったが、武器が装備できない俺では戦力的に不安があったこと。そこで、クラスメイトの大野やリチャードさんの話を参考に、そこにいる奴隷のルフィナを購入したこと。ルフィナのサポートのお陰で少し戦えるようになった俺は、レベルアップの為にこのダンジョンを訪れたこと。そしたら、クラスメイトと偶然再会した。そんな感じだ。


 ルフィナが奴隷だと知り、城井さんは俺に軽蔑したような視線を向けてきた。白石、前島、野口の男三人は憤る様な、でも羨ましそうな顔をしていた。鳥羽さんのリアクションは軽蔑ではなく驚きだったが、その後は何故かションボリしていた。この反応はよく分からない。




 次に、柚華達の話を聞いた。

 喋ってくれたのは専ら柚華と城井さんだった。

 

 笹本さんがレッドウルフに大怪我を負わされた一件で、森林探索は一時中止になった。他にも強力な魔物が出現しないか騎士団で再度調査をするという話になったらしい。で、森林に代わるレベル上げの場所として選ばれたのが、この王都東のダンジョンだった。柚華達はもう十日前からこのダンジョン探索を行っているという。


 ダンジョン探索のパーティメンバーは、王宮の騎士達が勇者達の実力を勘案して決めたそうだ。今ここにいる六人はそのパーティーの一つであり、なんでも、【聖魔法】を持つ柚華を中心とした勇者の中でもエース級のパーティーという話だった。


 その話を聞いて、俺はあれ? っと思った。

 エース級のパーティーならば、なぜ【聖光剣】を持つ神崎がいないのか。

 あいつこそ魔王討伐の切り札的存在と言われていたじゃないか。


 その疑問は、俺が質問にする前に、ニヤけた笑みを浮かべた前島が説明してくれた。脇に携える"竜王剣"を自慢気に俺に見せながら。


 驚いたことに、竜王剣争奪戦を制したのは前島だった。てっきり神崎の圧勝だと思っていたんだけど……。




「要は、どれだけレアなスキルを持ってるかってことじゃねぇ。自分の持つスキルをどれだけ使いこなせるかって話なんだよ」


 前島はドヤ顔をしながら、そう言った。


(うぜぇ……)


 俺がゲンナリしていたら、前島の視界に入らない位置で城井さんや鳥羽さんもウンザリした顔をしていた。どうやら、彼女達も少し呆れているようだ。

 

 その後も前島の説明は続く。


 前島は、自身の持つ【両手剣】、【連撃】、【体力強化】のスキルを使って長時間の魔物狩りを行い、誰よりも経験値を稼いだそうだ。前島の持つスキルは一般的に有り触れているが、その有り触れたスキルでも巧みに使いこなして結果を残したことが、前島をエースたらしめている理由だ、と語ってくれた。


 前島の話を聞いて、それは一理あるかも、と思った。限られた環境で結果を残すことが出来るのは大したことだ。

 しかし同時に、結果を出したことは確かに凄いけど、竜王剣争奪戦のルールが前島に有利だったことも前島の勝因ではないか、という考えも浮かんだ。


 竜王剣争奪戦のルールは、一番早くLv15に達したものに竜王剣を与えるというもの。


 一見、最も才能のある人間を選んでいるかのようにもみえるが、レベルを早く上げる方法なんていくらでもある。前島のように低レベルの魔物を長時間狩り続けてもいいし、誰かの手助けを借りて大規模殲滅魔法で一気に経験値を稼ぐ手もある。



(いっそトーナメントにした方が本当に強い奴に竜王剣が渡ったんじゃないか? まぁ、竜王剣争奪戦には勇者達がレベル上げをするためのご褒美(えさ)の側面もあった。この結果でも仕方がないのか……)



 俺がそんなことを考えていると、前島がフー、と溜め息を吐いて言葉を続ける。


「でも、エースってのはやっぱりツレーよ。みんなの期待を背負わなきゃなんねぇ。でも、誰かがやるしかねーんだよな」


 前島がヤレヤレと首を振る。俺はそんな前島を見て、やっぱりトーナメントの方が良かったな、と思った。



「あの……」


 一通りお互いの近況説明が終わったところで、ルフィナが控え目に俺に話し掛けてきた。


 ……って、しまった!

 ルフィナには俺が勇者だってことを隠していたのに、目の前で当たり前のように勇者の話をしてしまった。

 

 おそらくだが、ルフィナは俺達が話している内容を聞いて俺が勇者だと知り、早く事情を聞きたかったのだと思う。だけど、空気を読んで今までずっと黙っていた。お陰で、すっかりルフィナの存在を忘れクラスメイト達と勇者に係る話をしてしまった。


「……な、何かな? ルフィナ」


 恐る恐るルフィナに問い掛ける。すると、ルフィナの瞳から一滴の涙が零れ落ちた。


「ル、ルフィナ……!?」


 なんで?

 泣くほどショックだったのか!?

 ルフィナの様子がおかしいことに気付き、柚華たち他のクラスメイト達もざわつき出す。そんな中、ルフィナがポツリと言葉を発した。


「……ご主人様は、私を売りに出してしまうのですか?」




――――




 ルフィナは混乱していた。


 今、目の前ではルフィナの主人である片桐一也が、以前の仲間と思われる黒髪の少年少女たちと話をしている。その話の内容がルフィナにとってあまりに常識外だったのだ。


 話しの内容から判断すると、彼らは勇者であり、訓練を兼ねたレベル上げのためにこのダンジョン潜っている最中だという。それだけでも驚愕の事実であるのに、実は主人であるカズヤ自身も勇者であり、王宮を追放されてきた身という話だった。


 当たり前だが、ルフィナは最初この話が信じられなかった。若い人たちが遊びがてら皆で与太話をしている、そんな風に考えていた。だが、よくよく考えるとルフィナには思い当たる節もあった。


 まず、異質なのがそのスキルだ。主人のスキルは【武器弱化】というあらゆる武器を弱体化させる能力と教えられた。ルフィナは今まで、そんな能力を見たことも聞いたこともなかった。しかも、スキルの威力が凄まじい。"弱化"と言うのだから武器の性能を弱めるスキルだと思うのだが、ルフィナが知る限り、主人が装備した武器は(ことごと)く壊れてきた。おそらく、あまりのスキルLvの高さに耐えられる武器がないのだろう。一体、主人のスキルLvはどれほどなのか、ルフィナには想像することもできなかった。


 おかしいのは主人だけではない。主人の義妹であるユズカ様、彼女には全身の傷を治療してもらったという大変な恩がある。だけど、あの魔法……。ルフィナの知識では、千切れた尻尾や耳まで治療するにはミドルヒールかハイヒール級の治癒魔法でないと不可能だ(実はユズカが使ったのはただのヒールだったが)。そんな高等治癒魔法を使いこなす人がこんなに若く、しかも冒険者をしているなんて、明らかにおかしい。


 そして、一番違和感を覚えたのが主人自身だ。主人も主人の仲間たちも、この地域では珍しい黒髪。さらに、主人はこの地域に住んでいたとは思えないほど世間の常識に疎いところが多々ある。街を歩いていても、まるでつい最近遠方から越してきたかのような、そんな反応を示すことが多いのだ。


 だけどこれらは、あることを前提にすれば全て辻褄が合う。即ち、彼らの話が単なる与太話ではなく、本当に遥か異世界より召喚された勇者である、と―――。


 その考えに至った時、ルフィナは感動で震えそうになった。子供の頃からお伽噺で聞いていた勇者様が目の前にいて、その会話、姿を直に見聞きしている。勇者様同士の会話に混ざっている。その事実にルフィナの胸の奥から熱い物が込み上げてきた。

 しかし同時に、ルフィナには一つの疑問が生まれた。


 主人は、ルフィナに勇者であることを隠していた。

 それは何故なのか?


 奴隷は主人の秘密を話すことは出来ない。秘密だと命令されれば奴隷契約で必ず従わないといけないからだ。これは当たり前のことであり、だから、わざわざ奴隷に隠し事をする人間などいない。

 

 そして、ルフィナはその奴隷である。隠し事をする必要のない、奴隷なのだ。しかし、主人はそのルフィナに隠し事をした。

 

 世情に疎い主人だが、奴隷契約についてはある程度理解していた節がある。ならば尚さらそれが理解できない。なぜ主人は、ルフィナに勇者であることを黙っていたのか―――。


 わからない。

 わからないが、それでも一つ分かることがあった。

 主人にとって、「自分が勇者である」というのは隠す必要がある事柄だった、ということだ。


 しかし、ルフィナはそれを知ってしまった。自分としては不可抗力ではあるのだが、結果として、主人の隠していた秘密を知ってしまった。

 

 ルフィナは不安だった。

 秘密を知ってしまったルフィナは、どうなってしまうのか。

 罰を受けるのか、また奴隷として売られてしまうのか、あるいは、いっそ隠滅のために殺されるのか。


 何となくだが、殺される、という選択肢はない気がした。この主人は優しい。獣人をモノのように扱う他の人間と同じ種族とは思えないほどに。二週間共に生活してきて、それだけは分かる。この人は、そんな無体を働く人間ではない、と。


 では、また奴隷として売られてしまうのだろうか? 正直、その可能性は否定できない。いや、一番可能性が高い気がする。先ほど奴隷に隠し事をする人間などいないと言ったが、それは奴隷の立場の弱さが大きく関係している。実は、秘密を厳守しろなんて命令を下さなくても、そもそもこの世界の人間は奴隷が話す内容をまともに取り上げたりしない。つまり、ルフィナを売り払うことには問題が何もないのだ。


 なぜ主人が勇者であることを隠していたかはわからない。

 だが、それを知ってしまった以上、ルフィナに何らかの影響が出るのは間違いないと思った。


 正直、この主人の元を離れたくない。また奴隷として売られるなんて、ルフィナは考えるだけでも嫌だった。


 もちろん、打算的な考えはある。他の人間に奴隷として買われても、この主人のような高待遇はまず受けられないだろう。


 だけど、それだけじゃなかった。この主人には多大な恩がある。まさに命の恩人なのだ。この主人には、何としてもルフィナ自身の手で受けた恩を返したかった。

 

 それに、主人と離れてしまうことを考えると、何故か胸の奥が痛んだ。何故なのかは分からないが、チクリと刺すような、それでいて張り裂けそうな胸の痛みが襲ってくる。

 気付くとルフィナは、瞳から涙を零していた―――。




――――




「ル、ルフィナ……?」


 突然泣き出したルフィナをどうしていいか分からず、俺はただオロオロするだけだった。


「ちょ、ちょっと……」


 そう困惑気味の声を出したのは城井さんだった。

 だけど、動揺しているのは城井さんだけじゃない。他のクラスメイト達も、この状況にどうしていいか分からなくなっていた。


「……兄さん、少し二人で話した方がいいんじゃないですか? 私たちは少し離れていますから」


 そう提案してくれたのは、柚華だった。




「すみません、急に……」


 気を遣ってクラスメイト達に距離を取ってもらったあと、少し落ち着いたルフィナがそう言ってきた。

 

「いや、こっちこそ勇者であることを黙っていて悪かった」


「その事なんですが、……私、ご主人様が勇者様だってことは誰にも言いません! だから、このままご主人様の奴隷を続けさせてください!」


 そう言うと、ルフィナは勢いよく頭を下げた。


「……へ? ああ、もちろん」

「いいんですか!?」


 ガバッと頭を上げるルフィナに、俺は困惑しつつ答える。


「ああ。でも、なんで急にそんな話に?」

「……えーと、それは……」


 その後、ルフィナがたどたどしい口調で語ってくれた内容に、俺は思わず頭を抱えてしまった。


 一言で言えば、ルフィナの懸念は誤解だった。


 ルフィナは――これは、ルフィナに限らずこの世界の人達全般かもしれないが――勇者のことを神聖視している。だから、勇者の行動には何らかの意味があると考えたようだ。俺が勇者であることを隠していたのも、特別な意味があるのだろう、と。だけど、元は一介の高校生である俺に、そんな深い考えがあるわけなかった。

 勇者の事実を隠していたのは、ドノブ宰相に口止めされたというのも勿論あったが、半分以上は俺自身がヘタレだからだ。俺は武器の使えないお荷物の勇者であり、それを知られてルフィナに幻滅されるのが怖かったのだ。


 俺は平身低頭しつつ、そのことをルフィナに伝えた。

 本来、気を遣わなくていいことで気を遣わせてしまったことを謝った。

 俺の話を聞いてルフィナはキョトンとしていたが、徐々に顔を赤くしていった。どうやら、ルフィナ自身も深く悩みすぎていたと思ったようだ。


「ルフィナさえよければ、これからも俺のサポートをして欲しい」


 俺がそう言うと、ルフィナの既に赤くなった頬がいっそう紅潮するのが分かった。


「……はい」


 ルフィナは小さい声で、しかし、はっきりとそう返事をしてくれた。

なろうだと奴隷が主人公を神聖視するケースが多々あります。

ならばこんな勘違いもありかな、と思って書きました。


今後、ルフィナがヤンデレ化する、かもしれません。

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