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異世界へいざ

 ふと涼し気な風が頬を撫でた。

 爽やかに目覚めるのにちょうどいいそよ風だ。

 ゆっくりと目を開ければ、雲一つない青空が広がっていて、今日もいい天気だと心の中でぼやきながら二度寝を試みる。


「いやいやいや、なんで青空!? 俺、部屋のベッドの中で寝てたよな!?」


 バッと起き上がり、辺りを見渡せば果てしなく草原が広がっていた。

 目が覚めたら知らない天上っていうシーンはアニメで見たことあるけど、現実で知らない天上どころか知らない土地で知らない青空を眺めることになろうとは。


「――とりあえず、二度寝しよう」


 考えても仕方ないし、とにかく気持ちよく眠れる環境にある今、二度寝をせずにはいられない。

 そう思ったところで、眠りについた――


 あまりの眩しさで目を覚ましたのは日が真上に昇った頃だった。

 寝起きなのでいまいち状況が分からないのだが、周りをみても草原だらけ。


「あぁ、そっか・・・・・・ここ家じゃないんだっけ」


 とりあえず、状況を整理してみよう。

 俺の名前は佐倉雪斗、歳は17で、昨日は晩御飯を食べて強烈な睡魔が襲ってきて、朦朧とした中でどうにかベッドに入った。

 そして、目が覚めたら草原みたいなところで大の字になって寝てたってところだよな。うん、思い出せたけど全然分からん。

 状況確認できたところで周りに何かないか見渡すと、東の方角に建物のようなものがぼんやりと見える。

 もしかしたら見間違えかもしれなかったが、とりあえず見える所へ行ってみれば何か分かるかもと、空腹と寝起きの微睡みに気だるさを感じつつ動くことにした。


 およそ1時間程歩いたところだろうか、ようやく街がはっきりと見えてきた。

 ここまで来るのに何度歩くことを諦めようと思ったことか。

 とりあえず、ここに連れてきた奴をとっちめる、そして温かいご飯とフカフカのお布団様に会いに行こう。

 その思いだけでここまでやってきた自分を褒めつつ、街の入口に付くと門番らしき人が立っている。

 聞いてみれば、この状況が分かるかもしれない。


「すみません、ちょっといいですか?」

「うん?」


 ふと、ここが日本でなければ言葉通じないのではと思ったが杞憂だったらしい。


「ここってどこです?」

「君は学生か? ここはイストリアの街だ」

「イストリアの街・・・・・・ね」


 全然聞いたことない街だ。俺の知ってる世界では聞いたことない街名だし、普通は俺を見てまず最初に学生かと聞いてはこないと思う。

 ここは知らない世界と前提した上で考えた方がいいのかもしれない。


「あの冒険者ギルドってどこにあります?」

「冒険者ギルド?聞いたことないな。学生なら用があるのは学園じゃないのか?」

「え?あ、あぁ、すみません、ちょっと田舎の方から来まして、仲間内ではこの呼び方をしていたもので」

「ほう、そうなのか。ちなみになんという街だ?」

「日本というところですが・・・・・・」

「ニホン?聞いたことないな」


 ですよね。異世界なら存在しない国だし、これはもう確定かな。


「ところで、学園はどこに行けば?」

「あぁ、この道をまっすぐに行けば学園だ」


 ありがとうとお礼を言って、言われた道を歩いて行く。


初めての投稿となります。あまり定期的な更新は出来ないと思いますが、長い目で見て頂けると嬉しいです。

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