プロローグ 前進
えー、こんにちわ。
この作品は前作である初恋と幼馴染の続編と、なります。前作を読まないとすごく話は分かりにくいかな?と思います。
まぁ、前作を読むのが面倒でしたらこのまま本編にお進みください。
「春香……俺は早瀬さんを選ぶ、だから……春香と一緒にいることは出来ない」
そう……そっか……そうだよね。
私なんかじゃ早瀬さんには……勝てない、よね。
「…………ねえ京也……どうして私じゃダメだったの?」
「ありがとう春香、俺のことを好きって言ってくれて。でも春香、ごめんな。」
ごめんな……? なんで京也が謝るんだろう、京也は何も悪くない。
私が京也に自分の心を押しつけていただけ……悪いのは、私だ。
「春香、俺は確かに春香よりも早瀬さんっていう『恋人』を選んだ」
「……うん」
「だけど春香、俺の自分勝手な言い分……でも、春香は俺の『友達』でいてほしいんだ。だって春香は俺のかけがえのない親友だから、それだけは早瀬さんにも、友香だろうと、誰にも譲れない場所だから」
「京也……ありがとう。私にとっても京也は、大切な親友だよ……」
目が覚めて自分のベットに横たえている私の第一声は夢の中でリピートされた、大切な親友からの言葉への返事。
私、桜井春香は、つい一週間前、失恋した。
悲しくなかったといえば嘘になるけど、
「でも、辛い失恋じゃなかった」
京也は私じゃなく早瀬さんを選んだ、けれど、私を選ばなかったわけじゃない。
「恋人じゃないけど、それでも親友として、私も京也の大切な存在だって、そう言ってくれた」
京也はちゃんと私の事も見てくれている、それが恋人としてじゃなくてもかまわない。
小さいころから、京也に一瞬でも私の事を考えてほしくて、四六時中京也に付きまとっていた。
でも、京也はそんな私の事を親友と思っていてくれていた。
「それだけで、私は十分だよ。京也……幸せになってね」
私も、そろそろ前を向いて進まなきゃいけない。
「今日、早めに学校いこうかな……」
今日は、一人で学校に行こう。
私も、私なりの幸せを掴んでみせる。京也、もう京也がいなくても、私、平気だよ。
そう心に決めて、私は目覚まし時計を見た。
8:30…………
「きゃぁぁぁぁ!!!!」
心機一転前に進むはずの私は早速学校に遅刻しそうになっていた。
どうでしたでしょうか?
更新頻度とかはまぁ、ぼちぼちということでw