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7/7

寮生活でも『ぽっち』です

さて、学校での授業が終われば後は家に帰るだけである。因みに僕は部活動はしていない。と言うか46歳の僕が部活に混ざったりしたら他の子たちが気にして可哀想じゃない。

因みに先ほど家に帰ると言ったが、正式には寮の部屋に帰るだ。そう、だって『ウロナ王立特殊能力開発機構』は全寮制だからねっ!


そしてまたまた男の子たちに対して自慢になってしまうが、僕が帰る部屋は女子寮にある。

ふふふっ、男の子たちよ、羨ましかろうっ!と言うか羨ましがれっ!


はい、これは別にラブコメなんかによくある僕の名前が女の子ぽかったから間違えられたとか言う設定ではなくて、単に僕が女子寮の寮監を務めているから。

うん、普通は中学生に寮監を任せたりしないよね。仮に漫画でもかなり苦しい設定だ。でもほら、僕って中学生という身分ではあるが年齢が46歳だからさ。そして無駄に寮生活も長いから学校側から少しは貢献しろと3年前から女子寮の寮監に指名されました。因みに無給です。お給料は出ません。


で、なんで男子寮ではなく女子寮なのかというと、男子寮は『寮母』が管理するものと昔から決まっているから。これはもうお色気系の漫画では定番な設定だからっ!

いや、それは嘘なんだけど男子寮の寮監が『寮母』なのは本当です。はい、今年66歳になる素敵なお留めばあさんが元気に務めていらっしゃいます。


そして僕は22年前からお留めばあさんの部下として男子寮を牛耳っていたんだけど、3年前に女子寮の寮母さんが突然外国の富豪に見初められて寿退職しちゃったので、次の寮監が見つかるまでお前が女子寮を管理しろと学校側から言われたのが今でも続いているだけです。

うん、なんなの?誰かが寮監の経費をちょろまかしているんじゃないのか?なんで次の寮監が見つからないんだよっ!やる気があるのか、総務はっ!


まっ、こんなエロ漫画みたいな状況ではあるが、僕は大人だからね。周りが女の子だらけでも全然平気です。そもそもこの学校の寮って生徒の自主性を重んじるからあまり寮監が口出ししなきゃならない事ってないのよ。

それに女の子たちも学校での僕の立ち位置は知っているからわざわざ絡んできたりしないし。まぁ、新入生だけは最初びっくりするみたいだけど、直ぐに馴れるのよ。


そもそも寮内ではあまり女の子たちと会う事も無いしね。はい、実は僕って結構引きこもりに近いんです。一応就業時間内は寮監室にいるけど、終われば男子寮に行ってフロに入って、お留めばあさんと少しお話したら寮監室の隣にある自分の部屋に直行だしね。

なので廊下で下着姿の女の子とばったりっ!なんてハプニングは起きません。まぁ、消灯時間を過ぎても騒いでいる部屋には注意をしに行くけど、それだって殆どはインターホン越しで部屋には入らないし。


因みに夜、脱走をした子には戻ってきてからお説教します。まぁ、初犯は軽く済ますけど二度目はかなりきつく言います。

だって三回やったら退学になっちゃうからね。これは情にほだされて見逃す訳にはいかないのよ。だってそうゆう規則だから。


このように、僕は昼間は中学生、夜は寮の管理官という二足のわらじを履いてがんばっています。

うんっ、がんばってはいるんだけど人生中々上手くいかない。はぁ~、今年も能力が発現しなかったら34年目に突入かぁ。それだけは勘弁して欲しいなぁ。

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