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第十五章 ゲルマニクス神話 場面二 混乱(一)

「我が最高司令官へ、コス島より。

 ゲルマニクスの死の報は、既に君の許に届いたことだろうと思う。彼が一存で行ったわたしの罷免について、ここで君と元老院の見解を待つつもりだったが、あの若者の死にあたっての属州の混乱を鑑み、急ぎ属州へ戻ることにした。

 センティウス・サトルニウスに対する君の信頼は承知しているつもりだが、君や元老院にも、正式な属州総督であるわたしにも諮ることなく、ゲルマニクスの幕僚の間で勝手にシュリアの統治者を決めるなどという僭越は、到底許しがたい暴挙であると考えている。言うならばゲルマニクスの不遜さが、幕僚にもこうした形で現れているのではないだろうか。厳重な処分を求めたい。

 アンティオキアに着いたら、再度報告書を送る。

 君に心からの忠誠を。

 

 君の忠実な友 グナエウス・カルプルニウス・ピソ」



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