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「共通言語は英語です」

こんにちは、私の名前はナンシー。こんにちは、私の名前はナツミオノ。

中学英語の基礎の基礎だ。もう条件反射のように口が動く。


って・・・おかしくない?


そうやって話している相手は、見るからに人間じゃない。

赤い鱗に大きな体。もう大前提として、見た目大きさ共に、人間じゃない。

金色の目をした爬虫類的生き物ーーーーその姿は、ドラゴンみたいだ。


って、は?

ドラゴン?

・・・・・ドラゴン。

その言葉が、すとんと落ちてきた。

長い首に鱗、ぽってりとした胴体に鋭い牙や爪、そしてコウモリの羽のような翼。

見れば見るほど、色んなアニメで目にしてきたドラゴンという生き物。そのものだ。



「Wow,You startled me,Natsumi,What are you doing now?」

(うわぁ、びっくりしたー、ナツミ、ナツミは今何してるの?)


ドラゴンは、喋ってる。

何ていうか、非常に聞き覚えのある言葉で。つまりは英語で。


ドラゴンは、爬虫類的動きで、これが現実だと伝えてくる。

私の貧相な想像力ではここまでリアルな幻覚は見れない。


「Ah.......」

悲しきかな、今の心の中を表す言葉は日本語で出てこない。


うきうき、わくわく。

ドラゴンは嬉しそうに尻尾を振ったり、瞳孔を収縮させたり忙しい。

その様子はまるで子供だ。図体は私よりはるかに大きいけれど。

そこで一言。


「Really?」


マジか。マジですか。リアリィ?

本当ですか?本物ですか?生きてます?

現実を直視出来ない。


「Really?」

ドラゴンは私と同じように可愛らしく首を傾げた。


私が聞きたい!

現実が信じられない。

目の前にこんなものがあるとは科学の進歩凄い。なんで公園にあるのか。

いや、いるのか。

ドラゴン、本物のドラゴン。

生きているみたいな?

マジか。マジですか。


「・・・・・Oh,Wonderful!えっと、ナンシー?・・・・May I touch?」

「Let me give you a hag!」

(ハグしてあげる!)


ドシン、近づいてきたドラゴン。地面が揺れた。

ドシンドシンで、ハグされたら、死にそうだ。


なんだこのノリ。ドシン、ドシン。

嬉しそうに近づいてくるというか、距離を詰められてるっていうか、もう十分距離は近いから、足踏みしてるんだよね。首を動かしてるけど、その一撃当たったら私吹っ飛ぶからねっ!踏み潰されたら圧死するからね!


「Let me see....!」

(ちょっと待って・・・・)


あなたはドラゴン、私は人間。

・・・・つまりは、そういう事だ。

危険だ、危険過ぎる。多分、ドラゴンのナンシーに危険という概念はない。

「あ☆ごめーん」で、私死亡。

そんな日常系な死に方したくない。間抜けだし。

落とし穴に落ちた過去が、その想像を裏付ける。


うわーうわー。どうしよう?


そんなこんなでナンシーが、私の目の前。


でかっ。

色褪せた赤が、目の前に。


ドラゴンナンシーが「撫でて撫でて」とおデコ部分を差し出してくる仕草。


好意的過ぎ。

ハートの幻覚が見える。

でも。

た、頼むからいきなり顔を上げないでね・・・多分アッパーの要領で私吹き飛んじゃうから。


ぺとっ。

手を伸ばして、触れる。

ナンシーは、目を閉じた。気持ち良さそうだ。


おお、爬虫類。

見た目通りの質感。爬虫類。

鱗スベスベ。ウロコ、スベスベ。若いなぁ、若い。

多分子供ドラゴンだからだろう、


・・・・何してんだ自分。

ずっと空想上の伝説の存在だと思っていたドラゴンに、触ってる、感動。


すりすり。

さらに撫でてみる。

爬虫類、だな。

それ以外の感想が出て来ない私は多分損してる。





英語は苦手です・・・

お目汚し失礼しました・・・すみません。

次回から、少し工夫していきたいと思います。

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