黒歴史
子供のころの夢と 今目指しているものはリンクする
それって特別なようでいて 実際は当たり前のことなんだ
絵描き 漫画家 作家 歌唄い
思い出してみれば小中学生のころに 全部やってたものだった
「今の俺にはこれしかない」
恥ずかしげもなく口にした台詞は
本当はめちゃくちゃ恥ずかしかった
それでも それでも ぼくは
これでいいと思ってやってきた
若いときの苦労は買ってでもしろ
若いぼくらが言うのも変な話だ
「恥ずかしくても黒歴史を量産しろ」
今のぼくらにはその言い方が相応しい
いつだってぼくらは過去を食い物にする
つまんねぇ日常を美化して「思い出」とか
理解不能の異常行動を「青春」とか
本気でやっていたことを「黒歴史」とか
それが悪いことじゃないというのなら
ぼくらは恥を捨て去るべきか?
恥の国で恥を捨てるのか?
なるほど ぼくらは売国奴だな
だけど亡命する気はないよ
ドイツ哲学には入れ込んでも
所詮それすらもぼくらの食い物
ニーチェが伝わったのは ありがたいことだ
暗い部屋のなかで努力しつづけた
大人はそれを誉めるかもしれないが
残念 あんたらへの殺害計画
勉強を借りてナイフに変えた
「初期作品にプレミア付けるな」
なんて台詞を言えたらどれだけ幸福か
どうせこれも黒歴史なんだろう
つまり必死ってことなんだろう
構うもんか 戦えばいい
若さってのは若いときにするもんだ
大人はそう言うだろうし
嫌だがぼくもそう思う
若いで和解 そんな日は来る?
わからねぇ
だから戦うしかねぇ