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魔界カフェの参謀ですが、今日も胃に平穏がありません  作者: 霜月


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15/17

第14話 混沌拡散計画、魔族文化祭(※計画倒れ)で無事死亡

 


 ーーそして、来たる『魔界スイーツフェス』当日。




 俺が目を覚ました時、もう既に空は不穏なピンク色だった。朝焼けというより、何かが爆発したような色合いである。スイーツカラーとでもいうのか!!! 



 もはや、嫌な予感しかしない。



「グランゼルド。前日準備で変なことしてない?? 空の色が変なんだけど」

「ふっふーん☆ 今回は気合いを入れて、徹夜で『自己発光するマカロン』を並べたんですよ☆」

「スイーツが空を照らしてんの?! だから空があんな変な色に?!」

「いつもと違う感は大切だと思います☆ インパクトは大事なんですよ☆ ほら、混沌指数もバッチリ全体に上昇中です!!☆」

「これは拡散になるのか?!?!」



 魔王軍敷地内の広場に設営された特設ブースでは、すでにスイーツを求めて列をなす魔族たちがざわつき始めていた。だが、違和感はすぐに現れる。



 俺は人混みを目を凝らして見ていた。いた。いたぞ。あいつが!!!



 客に混じり、異様に姿勢が良く、腰にホルスター、そしてメモ帳を持った怪しい人物。



 銀髪をポニーテールに結い、めちゃくちゃ不自然なサングラスをかけ、スイーツの屋台を一つ一つメモしながら回っている。



「……あれはクローディアッスかね?」

「どう見てもクローディアです本当にありがとうございました」



 バレバレもいいところである。



 なぜサングラスなのか。なぜ羽を折りたたんでいるのに、背中がふわっと光っているのか。なぜそんなに真顔でチュロスを齧っているのか。ツッコミどころが多すぎる。



「……混沌指数、反応なし。……これが『混沌』か……?」



 何か悩んでいらっしゃるようだが、これ、混沌というより『魔族文化祭』だから!!!



 そう。我々の目論見は失敗だった。



 『混沌を広げる』どころか、魔族たちはスイーツを心から楽しみ、むしろ『平和指数』が上昇していたのである。



 子どもたちはキャッキャしているし、老魔族は「うまいのぅ……」とか言ってるし、クローディアですら、「……この『カオスもちぷよロール』くせになるな……」とか言って、3秒に1回メモを取っていた。



「参謀、あの人ほんとに査察官なんッスか??」

「俺も今は分からん……」



 この計画、結構、穴だらけだったのでは?? そもそも俺が中心だったんだよね?? まず俺が魔族文化祭(※違います)を巡回しないとダメなのでは?!



 いや、待て!!! 巡回する=魔族文化祭楽しむ=平和指数上昇?!?! なんだこれ?!?! 拡散にならねぇ!!!



 こうして、魔王軍による『混沌拡散計画』はあえなく頓挫し、代わりに『魔界スイーツ文化』が天界にまで流入する兆しを見せることとなった。



 この後、天界に『もちぷよロール』が輸出され、クローディアが天界経済庁から表彰を受けることになったのは、それはまた、別の話ーー。



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