表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Ability-ism  作者: 変哲高校生
6/6

戦闘後の会話

一ノ瀬惟斗いちのせ いと分谷操人わけたに あやとは訓練場を後にした。訓練を終えた生徒たちはすでにほとんどいなくなり、場は静まり返っている。その中で、月影透奈つきかげ とうなは一ノ瀬の帰りを待っていた。


月影は彼を見つけると、心配そうに駆け寄ってくる。

「大丈夫だった? 惟斗」

透奈が声をかけると、分谷に軽く睨みを効かせた。


分谷は両手を上げ、降参のポーズを取りながら目を逸らす。

「何もしてないって、ほら」


一ノ瀬は少し苦笑し、

「大丈夫だから、こいつのこと睨まないで」

と透奈に言う。


分谷は即座にツッコミを入れた。

「こいつじゃなくて先生な?」


その夜。学園は街のような構造をしていて、校舎や生徒・教員用の寮だけでなく、ショッピングができるデパートまで完備されていた。店はすべて無人で、24時間利用可能である。


一ノ瀬は寮を出て、夜の街に足を運んだ。

「……腹減った」

彼はぽつりと呟き、空腹を感じながら考える。

「何食おうかな……牛丼とか良さそう」


そんな独り言を漏らしていると、二人の人影に気づいた。即座に木の陰に隠れ、様子を伺う。よく見ると、それは分谷と久遠くおん はるかだった。二人は少し話を交わし、やがて久遠が寮に戻っていった。


一ノ瀬はその場を離れようとしたが、背後から声がかかる。

「だーれだ?」


一ノ瀬の背後から声がして目は塞がれていた


「……はぁ。あんたの能力、瞬間移動なのか?」一ノ瀬はため息をつく。

「さて? なんのことやら」と分谷はとぼけた様子だ。


一ノ瀬はため息をつきながら尋ねる。

「何の用ですか? 用がないなら行きますけど」


分谷は目を輝かせ、突然宣言する。

「よし! 決めた!」


一ノ瀬をじっと見つめて、

「牛丼食いに行こうぜ」

と言った。


一ノ瀬は一瞬呆然とし、

「……は?」

と返すのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ