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橘
一応ここ、教室。
朝のホームルームが始まる前。
一眼がある。
女子は聞き耳を立ててるし、
藤島くんのことチラチラ見てる。
流石に俺がゴミ箱に捨てるのは、
憚られた。
と、取り敢えず、
俺は鞄のなかにしまった。
家に帰って、資源ゴミかなんかに、、
再利用、、とか、、
そんなことを考えていた。
そんな矢先の事。
隣のクラスのマドンナが。
あの、藤島くんの想いびとが、
開き戸をがらりと開けて。
俺と目を合わせた。
初顔合わせであり、俺はドギマギした。
「おはよ、山吹くん。
あのさ...」
「下駄箱のなかに何か...入ってたんじゃない?」
「え」
突然の質問であり、俺はビビって
大きな声を出してしまった。
マドンナの綺麗な声と。俺の
低い声を聴きとって、藤島くんは
俺の方に振り向いて、赤面してた。
「あ、橘...。おまえ、何しに此処へ?」