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ラブレター物色
29通はありそうなラブレターを主人公様は
抱き抱え。
俺の前から上機嫌でいなくなった。
教室に向かい、どうせ中身をクールな顔して確認してくんだろ...。
それが。
ホームルーム前の。
イケメン、藤島くんのroutineだった。
藤島くんと俺は同じクラス。
俺らは高校一年生。
一応、山梨の県下トップの進学校だが、
俺は、先にも書いたが授業についていけてなかった。
中学のときは真面目に勉強してた俺だが。
高校に入ったら家が遠すぎる俺は。
行き帰りの移動距離が半端ないために
疲れてしまって授業中、爆睡してた。
ま、ゲーム疲れでもある。
そんなわけで。これは言い訳になっちまうが、
ろくに勉強してないのが原因っちゃ
原因だ。
藤島くんは俺のすぐ前の席にいた。
がたいのいい男のうしろ。
小柄な俺は寝てても先生からそんな目立たないベストポジション。
壁際の一番端の列。
俺は一番最後列で。
藤島くんは、わざと自慢するように
届いたラブレターを物色していた。