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一生、童貞
「っておい、ど陰キャ!」
「てめぇ、なに、俺の下駄箱に手を突っ込んでいるんだよ...!気持ちわりーな」
「あ...おはよ、、」
Sランクイケメン様のご登場だった。
俺には山吹シンジという名前があるが、
モテモテハーレムの主人公さまは
バカにしてて、名前で呼ばない。
ど陰キャ、と俺のこと呼称している。
どーやら。
見られたらしい。
下駄箱にラブレター入れてあげたこと。
「あー、なんか、俺の下駄箱に間違えていれてあったラブレターと思しき手紙を正式な場所に入れ直した、それだけのことだよ」
「ふーん...」
「まぁ、確かに。お前みたいな冴えない男を好きになるやつはよっぽどおかしな女子だな。物好き極まりない。てか、いねぇな!!いるわけがないな!!」
「お前は!俺と違って!!
一生、童貞で終わる男だ!!!」
藤島くんは、その後。さも愉快だと言わんばかりに、
「はっは!」
と大笑いした。
俺は耳が痛くなった。
呪いの言葉。俺にとって、ぐさりと響く
セリフに、心が締め付けられた。
分かってはいるが、流石に言われると切ないわー。