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二八戦目


 シンラに対しての感情を爆発させたシオンが走り出すとシンラはそれを迎え撃とうとするかのようにゆっくりと動き始め、シンラが動くのを感じたガイは霊刀《折神》を構えるとヒロムに指示を求めた。

 

「ヒロム、シオンを止めるか?」

 

「いや、加勢するぞ。イクトはアランたちを連れてここから逃げろ。オレとガイでシオンを援護する」

「けど大将、相手は未来を支配する……」

「んなもん関係ねぇ。やらなきゃ数時間後にはヤツの計画で人類壊滅、それを避けなきゃ話になんねぇんだよ!!」

 

 止めようとするイクトに反論するとヒロムは走り出し、それに続くようにガイも動き出す。

 

 シンラの力を前にして警戒するイクトはヒロムの指示を呆れながらも遂行しようとアラン、ハーラン、ユーリンを連れてこの場から離れるように移動を開始する。

 

 彼らの動きをゆっくりと動く中で観察するシンラ、そのシンラへと真っ先に接近したシオンは雷を強く纏った拳で敵を殴ろうと一撃を放った。しかし……

 

「逸れろ」

 

 シンラが一言呟くとシオンの拳はシンラの横を通り過ぎるように一撃を放って終わり、シオンの一撃が外れるとシンラはシオンを吹き飛ばす。

 

「攻撃が……受け流された!?」

(違う、そんなんじゃない。オレが攻撃を当てようとする中で体が勝手にヤツを狙うのをやめたんだ!!)

 

「これが……未来を支配する力……!!」

 

「関係ないけどな」

 

 吹き飛ばされたシオンが立ち上がる横を目にも止まらぬ速さでヒロムは駆け抜けるとシンラに接近して蹴りを放つが、シンラが口笛を吹くとヒロムの蹴りはシンラに当たる数cm手前で止められてしまう。

 

 いや、止められたのではない。ヒロムの体が勝手に攻撃を止めたのだ。

 

「コイツ……既にオレたちの体を!?」

「いや、オマエたちを支配出来ているのならわざわざこんなことはしない。まだオレの力は不完全……それ故に姫神ヒロム、オマエという完璧な戦士の力を求めている!!」

 

 ヒロムの力を求めていると口にしたシンラは緑色の炎を纏うとヒロムを攻撃しようとし、ヒロムは全身に力を入れて身動きを取り戻すとシンラの攻撃を避けていく。

 

 だが、シンラの攻撃を避けるヒロムの動きは徐々に速度が低下し始め、気がつけばシンラの攻撃をギリギリで躱している状態になっていた。

 

「コイツ……オレの動きを封じる未来に導こうとしてるのか!!」

「流石は天才、気づくのが早い。

しかし……それでは無意味だ」

 

 シンラはヒロムの行動と思考を褒めるような一言を口にすると緑色の炎に雷を纏わせながら一撃を放とうとし、シンラが攻撃を放とうとするとヒロムは大きく息を吐くと全身から白銀の稲妻を放出することで自身の動きの悪さの原因を強引に振りほどいてスピードを取り戻し、スピードを取り戻したヒロムはシンラの一撃を躱すと同時に姿を消してしまう。

 

「オレの支配を抜けた……?」

 

「今だ!!」

 

 シンラの背後へとヒロムが現れ、現れたヒロムが叫ぶと雷を纏ったシオンと蒼い炎を纏ったガイがシンラを倒すべく接近して一撃を放とうとする。

 

 しかし……

 

「暴発する」

 

 シンラが呟くとシオンとガイが纏う力が突然爆ぜるように消えてしまい、纏う力が消えて無防備となった2人を纏っていた力が爆ぜた際発生した衝撃が襲い負傷させる。

 

「「!?」」

 

「スキをついたつもりか?

残念だがオマエたちの動きは読めている」

 

「コイツ……まさかオレの先読みを?」

「姫神ヒロム、オマエは実に素晴らしい。能力ではなく己の経験と数多の知識と感覚で未来を擬似的に先読みする技《流動術》を扱うそのセンス……オレの支配の先を行くその力をオレに見せてくれ」

 

「断る、て言ったら?」

 

「そんな権限はオマエにはない」

 

 シンラの瞳が怪しく光るとヒロムの体が何かに拘束され、身動きが取れなくなったヒロムは何とか振りほどこうとするも上手くいかない。

 

 そんなヒロムを仕留めようとシンラは蒼い炎と雷を混ぜ合わせながら剣を生み出し、生み出した剣を手に持つとヒロムを刺そうとする。

 

「コイツ……シオンとガイの能力を!?」

「運命は躍動する。オレのこの力の前ではあらゆる力がオレに適応してオレの支配下に置かれる。オマエをもっと活用したかったが仕方ない……ここで終わらせる!!」

 

「くっ……!!」

 

「させるか……ライバ!!」

 

 シンラがヒロムに迫ろうとする中シオンが叫ぶとシオンの宿す兎の精霊・ライバが雷と共に現れてシンラに攻撃を仕掛ける。

 

 ライバが攻撃を仕掛けるとシンラはそれを躱し、攻撃を躱したシンラは蒼い炎と雷を混ぜ合わせた剣で斬ろうとするもライバはそれを避けて見せる。

 

「兎角、ギリギリすぎてクールじゃないな」

 

「精霊風情が……オレの支配を前にして生きるなど恥を知れ!!」

 

 ライバに邪魔されたからかシンラは声を荒らげると蒼い炎と雷を次々に放ってライバを消そうとし、危機を感じ取ったライバは雷を纏いながら加速して全てを避けながらシンラの攻撃を自分に誘導しつつヒロムから遠ざけるように走る。

 

 ライバを倒そうと執拗に攻撃を続けるシンラ、そのシンラの攻撃を目にしたシオンは不自然な点を感じ取る。

 

「どうしてだ……?」

(オレたちが攻撃を仕掛ければ必ず未来を支配する力で何もかもを無効にしてきたシンラが雑魚を倒すか強者を誘導するのに長けてるライバに対しては何故その力を使おうとしない?何故だ?オレたちを危険視してるからか?でもヒロムが自分を強くすると言っていたからにはオレとガイとヒロムは……)

 

「それ以上思考するな」

 

 シオンが頭を働かせるのを読んだのかシンラはシオンを睨むと何かの力を発動させてシオンの頭の中を掻き乱す。

 

「がっ……頭の中が……!!」

 

「もはやオマエたちに思考する権利は……」

「オマエに口出しされる筋合いもない!!」

 

 ヒロムは白銀の稲妻をシンラに向けて解き放ち、解き放たれた白銀の稲妻をシンラはライバへの攻撃を中断させると蒼い炎と雷で迎え撃とうとする……かのように見えたが何故か姿を消して躱すと少し離れたところに姿を現す。

 

 ヒロムの一手で彼はもちろんシオンとガイは体の自由を取り戻し、そしてシオンはこのヒロムの一手によってかき乱された思考を整理すると深呼吸してから答えに到達しようとする。

 

「ヤツは……いや、ヤツが……」

(ヤツがもし、未来を支配する力で対象を制限なく支配出来るのならば今のヒロムの攻撃を避けたこともライバへの執拗な攻撃も不要だ。だがそれでもヤツはそれを必要として行った。それは何故か……)

 

「思考する権利は無いと言ったはずだ!!」

 

 またしてもシオンが思考を働かせるのを察知したシンラがそれを阻もうと先程のように何かしらの力を発動させてシオンを攻撃しようとした。

 

 すると蒼い炎を纏ったガイがシオンの前に立って《折神》を構えると纏う蒼い炎をさらに強くさせてシンラが放った何かしらの力からシオンを守ってその身に受ける。

 

「ぐぁぁあっ!!」

 

「ガイ!?」

「がっ……オレのことは、気にするな!!

オマエの頭の中で出てるその思考と答えを結論に導け……!!

そのためならこんなもん、耐えてやる……!!」

 

「ガイ……!!」

(そうだ、今のオレは今までとは違う!!

ここで何かをやらなきゃならないのならやるべき事は1つ……!!

確かめるためにも、迷いを捨てる!!)

 

「ヒロム、頼みがある!!」

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