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二六戦目


 シオンの一撃で殴り飛ばされた鬼灯潤也は《鬼喰》を手に持ちながら立て直すと緑色の炎を強く纏いながら構え、鬼灯潤也は自分を倒すと言ったシオンを睨みながら構えるとシオンの言葉に対して反論した。

 

「オレを倒して終わらせると言ったが何を終わらせるんだ?この戦いか?それともオレとオマエの因縁か?」

 

「何もかもだ。オマエが始めたくだらないことも、オマエが描こうとする理想の形も、《ブラッドアウト》が起こす悲劇も、オマエたち《鮮血団》という強化人間の負の連鎖を……オレたちが終わらせてやるよ」

 

「オレたち?オマエ1人で勝てないと分かって2人で挑もうと言うのか?哀れだな……戦闘種族の末裔が他人と馴れ合い手を組んで挑むことでしか勝利できないとは情けないな」

 

「オマエこそ何を勘違いしている?」

「何?」

 

「教えてやるよ。オマエのその勘違いをオレが教えてやるよ!!」

 

 鬼灯潤也に強く言うとシオンは雷を強く纏いながら走り出し、シオンが走り出すと鬼灯潤也はそれを迎え撃とうと《鬼喰》を構えながら走り出し、シオンに迫ると一撃を放とうと妖刀を振る。

 

 鬼灯潤也が《鬼喰》を振るとシオンは地を蹴って高く飛ぶことで攻撃を避ける。シオンが攻撃を避けると鬼灯潤也はそれを追いかけるように鬼の形をした緑色の炎とともに一撃を放とうとする。

 

「鬼術・炎滅鬼殺!!」

 

 鬼灯潤也と緑色の炎の鬼の放とうとする攻撃を前にしてシオンは避けようとせずに拳を構え、鬼灯潤也がそれをチャンスだと思って攻撃を続けようとするとガイが蒼い炎を纏いながら鬼灯潤也のもとへ距離を詰めると共に一閃を放って妨害して緑色の炎の鬼を消し去ってしまう。

 

「なっ……」

「おいおい……オマエが見るのはオレじゃないだろ」

 

「ダラァ!!」

 

 攻撃を妨害された鬼灯潤也の視線を受けるガイが忠告するとシオンが鬼灯潤也の顔面を殴り、鬼灯潤也が怯むとシオンとガイは合図も無しに完璧にタイミングを合わせて蹴りを放つと鬼灯潤也を蹴り飛ばす。

 

 蹴り飛ばされた鬼灯潤也は慌てて緑色の炎を放出しながら立て直して構えるとシオンとガイを倒そうと武器を構えようとするが、その鬼灯潤也が構えるよりも先にガイは蒼い炎を強く放出させることにより加速して接近すると《折神》で《鬼喰》を強く殴打して構えの姿勢を崩してしまう。

 

「何だと……!?」

 

「オレのことを好き勝手言ってくれたな……そのお返しだ。

我流……一刀!!天下覇斬!!」

 

 体勢を崩された鬼灯潤也がガイの動きに驚いていると先程自分に向けて鬼灯潤也が言った言葉のお返しとしてガイは《折神》による超高速の連続攻撃を放ち、連続攻撃から繰り出される斬撃は鬼灯潤也を襲うとそのまま彼を負傷させながら追い詰めていく。

 

「バカな……何故……」

 

「あいにく、オマエとは鍛え方が違う。

それに……オマエはオレたちを過小評価しすぎだ」

 

 負傷して追い詰められる鬼灯潤也が今起きていることを受け入れられずに狼狽えているとガイは指を鳴らし、指を鳴らすと轟音とともにシオンが鬼灯潤也のもとへ現れて一撃を叩き込み、さらにシオンは両手に雷の剣を装備すると鬼灯潤也を斬るべく構えながら鬼灯潤也を睨む。

 

「どんな気分だ?散々見下してきた人間に追い詰められ、自分が従えようとしていた男に主導権を握られる気分は……どんな気分だ?」

 

「黙れ……オレを、見下すな!!」

 

 シオンを黙らせようと鬼灯潤也は緑色の炎とともに異質な力を纏いながらシオンを殺そうと声を荒らげながら攻撃しようとする。

 

 だが、シオンは瞳を白く光らせると右手に持つ雷の剣で素早く突きを放って《鬼喰》を握る鬼灯潤也の手を武器ごと貫き、雷の剣で武器を持つ手を貫かれた鬼灯潤也の動きが止まるとシオンは左手に持つ雷の剣に力を収束すると一撃を放つべく剣を振り上げる。

 

 さらにシオンが雷の剣を振り上げるとガイが鬼灯潤也の背後に現れて《折神》に蒼い炎を纏わせながら鬼灯潤也の背を斬るべく構える。

 

「どうして……」

 

「シオンが言ったはずだ。オマエはオレたちが倒すと」

「終わりだ……鬼灯潤也!!」

 

「「はぁ!!」」

 

 シオンとガイは同時に攻撃を放ち、同時に放たれた2人の攻撃を前後から受けた鬼灯潤也は肉を抉られるように負傷してしまうが緑色の炎を強く放出すると2人を自身から遠ざけるように熱波を発生させて吹き飛ばす。

 

 熱波を受けたシオンとガイは倒れることも無く平然と立て直して構え、2人が構える中で鬼灯潤也は血を吐きながら倒れぬように妖刀を地に刺して支えにしながらシオンとガイを睨む。

 

「まだだ……オレはまだ戦える!!」

 

「野郎……まだやる気か」

「オレとシオンの攻撃は確実に命中してる。妖刀の持つ呪いで何かするにしてもあの体じゃ自滅して終わる」

 

「なら勝負は……」

 

 まだだ、と鬼灯潤也はカプセル錠の薬を取り出すとそれを口に入れて噛み砕こうとする。鬼灯潤也が取り出した薬、それに見覚えのあるシオンは慌ててしまう。

 

「野郎、強制狂化薬を……!!」

「例の薬か!!」

「あの状態で何が起きるかは分からねぇが止めねぇと!!」

 

「もう遅い……理性のないオレが何をするか、その保証はない!!」

 

 さよならだ、と鬼灯潤也が薬を噛み砕こうとすると急ぎ止めようとシオンとガイは走り出そうとするが、2人が走り出そうとすると鬼灯潤也は急に動きを止め、動きを止めた鬼灯潤也の口から強制狂化薬が落ちる。

 

 何が起きた?それが分からないシオンとガイが足を止めるとこの空間の壁が破壊され、破壊された壁の向こうからヒロムとイクトが倒すとアランたちと現れる。

 

 現れたイクトの影が鬼灯潤也の影へと伸びて繋がっており、シオンはイクトが何かして鬼灯潤也を止めたことを見抜いた。

 

「ごめん、2人とも。遅くなったね」

 

「遅刻だなイクト」

「まぁ、オレとガイが追い詰めて終わったとこだ」

 

「みたいだね。じゃあ大将、コイツを拘束して連れてく?」

「そうだな。その前にイクト、オマエがそいつに確かめなきゃならないことがあるだろ」

 

「そうだったね。鬼灯潤也、キミに質問が……」

 

 イクトとヒロムが急に話を進め始め、何かを聞き出そうとイクトが鬼灯潤也に何かを尋ねようとしたその時……

 

「がっ……!?」

 

「え……!?」

「なっ……!?」

「バカな……!?」

 

 イクトが鬼灯潤也に何かを尋ねようとしたその時、シオンたちは目を疑ってしまう。

 

 鬼灯潤也を後ろから……突然鬼灯潤也の後ろに現れた白髪の痩せ細った少年が鬼灯潤也の胸を素手で貫いたのだ。

 

「……シンラ……?

何をし……て……?」

 

「……ご苦労だったな被検体。

オマエのおかげで舞台は整った」

 

「被検体……?

何を……」

 

「駒が知る資格はない」

 

 痩せ細った少年は鬼灯潤也の胸を貫いた手を引き抜くと躊躇うことなく彼の頭を掴み、瞳を光らせると鬼灯潤也の体から緑色の炎や魔力を奪うように手に取り込んでいく。

 

「や、やめ……何を……」

「オマエのくだらない夢は叶わない。

この世界は……オレが塗り替えるのだからな」

 

「シンラ……オマエは……」

「被検体如きがオレの名を呼ぶな」

 

 痩せ細った少年が瞳を光らせると緑色の炎が鬼灯潤也の全身を飲み込んで焼き消し、鬼灯潤也が消えると痩せ細った少年はシオンたちに向けて名乗る。

 

「初めまして、愚かな人類。

オレはシンラ……オマエたちを終わらせる能力者だ」

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