4、話を聞いてみましょう
私は歩いて、先ほど逃げ出した教会のような場所に戻ってきた。正直、前の世界に未練はない、でも何故選ばれたのかプロポーズは必要だったのか、質問はつきなかった。忍び足で部屋を覗き込むと魔法使いが部屋のドアの横に座っていた。
「そこにいるの分かっているぞ。」
私はびくりとした音はたてていないのに。
「気配でわかるんだよ、魔力がすさまじいからな。」
私の考えがわかるのか気付いた理由を説明しながら窓に近付いてきた、私は観念して窓の外で立ち上がった。
「あの少し話をしませんか、えーっと。」
「アルヴィンだ、名札に書いてあるだろうアルでいい。」
まだ名札をしていたのか確かにアルヴィンと書いてある。年齢は20歳だ5つも下。
「アルさん?何故、私なんですか?」
「アルでいいのに、生まれたときから決まっているんだ俺が生まれたときから、お前は俺の運命の恋人だ。」
「運命の恋人?」
「ああ、だからお前のことは全て知っている両親のことも、仕事がうまくいかなくて悩んでいることも、友達がいないことも彼氏ができたことがないことも、どれだけ急いでても赤信号は渡らないことも初恋の人は幼稚園の先生の拓也先生その次は小学1年生の時、隣の席だった雅也君だろ。」
「やめて、わかったわかったから。」
私は力のかぎり叫んでしまった。
「運命の恋人のことは何でも知っているその上で結婚するんだ、そして俺とお前でこの世界の結界を張り直す。わざわざ異世界から選ぶのは、お前の世界の奴らは魔法の使い方を知らないだろう、だから生まれたときからずっと魔力をため込んでいるんだ。結界を張り直すのに多くの魔力が必要なんだよ、こっちの世界の奴らは魔法を生まれたときから使うからな、魔力をため込んでるやつなんていないんだよ。」
「異世界から選ぶ理由はわかった。じゃあ、なんでなんで私なの?」
「それは、その、あの。」
「ちゃんと話して。」
いつの間にか敬語で話すことも忘れていた。どうして私が選ばれたのか、それほど言いよどむ理由が聞きたかった。
「俺は嫌いなんだその理由が。俺は信じていない。だが聞きたいというなら言う、運命の恋人に隠し事はしない。泉が選ぶんだ、お前の世界にはどう足掻いても上手くいかない人生を歩むものが稀に存在する。そいつが1番不幸だと感じた時にこちらの世界に召喚される、その時に結婚を申し込むんだそいつの心の隙につけ込むそこまでが決まりだ。」
「私は、私は生まれたときから不幸になると決まっていたということなの。」
「そんな訳ないだろう、だから嫌いなんだあの決まりは、そんな人生存在しない、お前は両親から愛されていただろう、他のことが上手くいかなくたって愛をたくさんもらって、お前は優しくて人の痛みの分かる人間に育っただろう。それにお前に助けられた人間はたくさんいる、俺はそういうお前を好きになったんだ。いきなり決められた運命の恋人なんて最初は嫌だと思っていたけど、優しすぎて傷付いたり、いじめられても相手を憎まないお前を守ってやりたいと思った。お前がそういう人間だから一生添い遂げたいと思った。あんなプロポーズしたくなかったもっとゆっくり知り合っていきたかった。俺のことも、わかり合った上でプロポーズしたかった。」
私はどんな顔をしているのだろう。あつい、顔が体中があついアルの顔を見られない。とても傷付く内容だったのに、その後のパンチが強すぎて目の奥がくらくらしている。言ってることはほぼストーカーだったのに、とてもまっすぐだ逃げようそう決めた瞬間、腕を掴まれた。
「もう、夜になる逃げるのはよせ。今日はここまでだ飯はくったんだろう、ゆっくり休め」
この世界でも見られているようだ今日のところは言うことを聞いてやろう、それに疲れている休もう私に必要なのは睡眠だ。




