髪ボッサボッサのおっさん
初投稿です・・・
誤字脱字等あったら連絡ください・・・
「何度ミスったらわかる!!これじゃあ今ままでの私の努力が台無しじゃないか!!」
「今回は成果のあったミスです!!ほら、ここよーく見てくださいよ。」
「ミスに成果なんてない!!しかもお前、ここ後から書き加えてるだろ。おまえもセコイことするな。あきれる」
あっ、ばれてた
「お前のような社員はいらん!!クビだ!!」
入社期間三ヶ月、家、5畳風呂なし、家賃二万、貯金三万、借金五万、収入ゼロ、彼女いない歴三十年、三十歳、独身、山本 亮介は、今、駅前のホームに居た。
あーやべ、金ねーな、今日は歩きか・・
ひと気のない裏路地をひっそりと歩く。
クソ・・・あのクソジジイめ。いつか絶対に見返してやる・・・
イライラしていた亮介は地面に置いてあった空き缶を思いっきり蹴飛ばした。
その空き缶は、壁に当たって跳ね返り、亮介の顔面に当る。
「イッテー・・・」
赤くなった顔を抑えながら空を見上げた。
クビになってもあまりショックではなかった。いや、クビになるのはいつものことだった、と言った方がいいか。
最近、いろんなことに何も感じなくなってきた。人生もつまんなかった。ただだすぎて行く時間。
「死のっかな」
路地裏のビルが目に入った。
多分五階あたりから飛び降りれば、死ねるな。
人がいるけど・・・なんとかなるだろう。
亮介は階段を登って行く。
足音だけが響いていた。
楽になれる
「ヘンタイ!!ボッタクリ!!もう二度とこないわ!!」
突然響いた声に驚いて声の方向に顔を向けると、若い女の人が泣きながら店を出たところだった。
なんだ、トラブルか?
女の人が亮介のとなりを走って行った。
このひと、僕と同じ匂いがする。
後ろから低い声が響く。
「あー行っちゃったよ。最近のわかいのはこれだから困る。」
声の主は四十代のタバコをくわえた、髪がボッサボッサのおっさんだった。
「なっ何が・・・」
「あ?俺がお前の人生変えてやるから三万くれっつったらきれられた」
え・・・・・
「そんで、逃げようとしたらから手掴んだら、思いっきり殴られた。わけわかんねーよな。」
あ、この人、いけない人だ、逃げよう・・・
「お、お前も死んだ目してやがるな、お前も人生変えてみないか?とびっきりのコース用意してやっからよ。」
体が震える、なにこれ、ナニコレ・・・
「い、い、いや、いいです・・・え、遠慮しときます」
「遠慮しなくていいから来いよ。」
「い、いや、いいです・・・用事あるので」
「テメー、逃げんじゃねーぞ」
あ、殺られる・・・
おっさん臭いそうだなー