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【年末スペシャル連続3日間投稿】 第1章-7 本物

ガンダーラ国スワート渓谷の炭焼き小屋で気を失った慧。炭焼き職人ジャーピタに起こされると、自分の中で誰かが話しかけてきた。

(ううっ。頭が痛い!)

(汝はダレだ!)



(頭の中で誰かの声がする。いてててえ)

(魔よ、我身から出てゆけ!)



(違っ、違います。私は慧、日本人です)

(ケイ? ニッポン? 人か? 何故この中にいるのだ?)



(わかりません。ただ、青いライトアップを見たらここに来てしまったようです)

(jīva(生命・魂)は一人一つが真理。矛盾は許されん。出てゆけ)



(そう言われましても、ここに来たばかりでどうすればいいのか自分でもわからないんです)

(Tapas(苦行)の妨げであり、asuddha(不浄)tta、āsava(カルマの流入)である。出ていけ)



(出ていきたい気持ち、その気持はやまやまなんですが、どうすればよいのかわかりません)



ジャーピタがやってきて声をかけた。



“Kinti, āvus(どうだ)o? Idha thokaṃ(少しこの辺を) sañcarissā(歩いてみるか)ma?”




ジャーピタの後について行きながら、心のなかではヤナカと慧の問答は続く。



(あの、あなたの名前は?)

(Janaka ”ヤナカ”)



(どちらから?)



ヤナカは少し記憶を辿って、話し始めた。



(ガンダーラの南から来た。アージーヴィカ遊行者( Ājīvika ))


(スワート谷の奥地で7日間の断食修行中(Sallekhanā)、ホーマー(護摩焚き)信仰の教祖と出会った)


(ホーマーが焚かれ、その信者たちが集まった広場で、我は教祖と舌鋒を鋭くし論戦をした)


(ホーマーには薪の他にも香木、無幽草(大麻のような植物)が含まれており信者を洗脳する力がある)


(だが、我には苦行で得た感覚器官を自制する力がある)


(故に、無幽草の幻覚は起きぬ)


(あと一歩で教祖を論破する時、汝が入って足元がふらつき、谷へ落ちた)


(汝は招かざる客)



(そうでしたか、ごめんなさい)

(故、早く出てゆけ。苦行の邪魔)



(そういわれましても、、、どうすりゃいいのぉ~)


[BGM]

"Scatman (Ski Ba Dop Bop)"

挿絵(By みてみん)

※ [BGM]について


物語を眼で追い、BGMを実際に耳で聴く事により、読書体験がより膨らむように選曲。


<利用例>


1. 最初に文章をエンドまで読み終える


2. 次に、BGM の QRコードを読み取り検索。または "(曲のタイトル)" をコピー、Youtube、Spotifyなどでコンテンツを検索


3. 曲を準備してもう一度最初から読む


4. BGM のところまで読んだら曲をプレイ


5. 続きの物語を読んでそのシーンの世界観を拡げる


検索結果が複数出た場合、オリジナルメディアの音源とライブなどバリエーションを聴き比べるのも楽しみ方の一つ。

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