07S.インキュマーの世界へ
「右側神ルリナス」は、この世界と隣接した「中央神ゼビス」が、居る世界に、この世界の「象徴」と、成る「霜月十六」達3人の男女を、侵入させることに、成功しました。そしてこの「侵入出来た世界」で待つ「ハイキュレス・ミーシャ」との接触が、可能に成ったことに依り「黒崎アヤカ」との「ドペル(分体)関係」を、構築することが、出来ました。それは、何時でも何処でも「アヤカの意思1つ」で、2人の身体が、入れ替わることを、意味しました。
「右側神ルリナス」が、未来の「淫魔王の第8アニマス」と、成る「黒崎アヤカ」に、言いました。「私は、貴方の御陰で〝リグレット(心残り)の解消″を、することが、出来ました。私は、とても満足して居ます。そして今〝神と成り″その昔に魔人類で、有ったときの〝姪″が、この世界の〝第2神″と、成りました。そして何時でも、私の傍に居てくれて、私を助けてくれます。それは、非常に有り難いことです。」
「私には、腹違いの〝可愛い弟が2人居ました。″1人が〝イザリス″の父親で有る〝ルーヒン″です。そしてもう1人が〝鹿島宗平″です。彼は、私が子供の頃から、一緒に育った弟でした。彼等2人とは〝腹違いの姉弟″でした。宗平は長い間、私の相談に乗ってくれて「良い解決策」を、提示してくれました。彼は〝長生き″しましたが、もう既に居ません。」
「実は、それも私の大きな〝リグレット″だったのです。神と成った私には、居無く成った弟を、連れ戻すことが、出来ます。それを連れ戻して、私の傍に置きたいのです。良いですね。貴方の仲間で有る〝淫魔王の第7アニマス″と〝第5・第6アニマス″は、この世界の〝アトリビュート″に、選ばれました。彼等は、ここに出来た世界と、これから出来る世界を、自由に動き回ることが、出来るのです。先ずは、弟が居た世界から〝彼の足跡″を、辿ってみて下さい。・・・。」当初では、本人を連れて帰る予定でした。
「黒崎アヤカ」は、いきなり「神の命令」を、授けられました。しかし実行するのは「霜月十六」達に、成りました。そして「右側神ルリナス」が、まだ「魔人類」で、有った頃でした。最初の「淫魔王」で有る「グン・ペイン」が起動すると、彼女は、当時の「淫魔王の第8アニマス」だったので、その時代の「原初の魔神」に、呼ばれると「淫魔界」に、戻りました。
すると「魔神リーリス」から「三界を統治せよ」と言う「使命」を、授けられました。「三界」と言うのは「淫魔界」を、取り囲む「ゴーレム使いの里」「バフォメトンの森」「魔獣地帯」を、言いました。そこは、まだ完全な「魔神リーリス」の統治領では、有りませんでした。その為その「魔神の代わり」と成り、当時の「ルリナスの魔人態」で有る「鹿島瑠璃」が、行うことに、成ったのです。彼女は、悩みました。彼女は、とても非力でした。その為、手伝いをさせる目的で「弟の宗平」を、呼んだのです。
彼は「淫魔」と「使い魔」の両方の力を、併せ持つ強力な「インキュマー」でした。彼が、作り出すゴーレムは「淫魔系ゴーレム」と、呼ばれる「ゴーレム」の上位種でした。それは人間の姿をした「極めて強力なもの」でした。それを彼は、既に4体、保有して居ました。その名前を「ジェイミー」「フローラル」「シャロン」「モナ」と、言いました。その4体は、何れも「女型属性」を、持つ「人型ゴーレム」でした。
彼女達は「ゴーレム」だったので、マスターで有る「鹿島宗平」が、亡くなれば直に、彼女達も、瓦解しました。その為、彼女達も既に「居無い筈」でした。その彼女達が、居た「右側神の世界」に、戻れば「鹿島宗平」の足跡を、辿ることが出来ました。
「黒崎アヤカ」が、居る世界は「11世界」と、呼ばれた「新サキュレス物語11」の世界でした。そして、それと隣接する世界が「中央神ゼビス」が、支配する世界で有る「新サキュレス物語12」の世界でした。その世界は「11世界」が「01世界」とも、隣接して居たように「12世界」は「02世界」とも、隣接して居たのです。
「新サキュレス物語02」の世界は、そのまま「鹿島宗平」が、生きた時代でした。そして「中央神ゼビス」が、居る世界で有る「12世界」と、隣接して居たのです。その為「右側神ルリナス」の計画は、こう成りました。「アトリビュート」の称号を、持つ3人が、隣接して居る「中央神ゼビス」の世界に行き、そこから「鹿島宗平」が、住んで居た「02世界」に、行くのです。そして「彼の足跡」を、辿るのです。
「アトリビュート(象徴)」達が「鹿島宗平」と、接触出来れば、そのまま彼等を、通して「右側神ルリナス」が、その世界との干渉が、出来るように成ります。そこで、彼を「デュプリ(複写態)」して「アヤカ達の世界」に、連れて帰るのです。そして、ルリナスが「宗平のデュプリ」を、自分の元に設置します。それは「本物のデュプリ」でしたが神は、それでも「問題は、無い。」と、言いました。
「アトリビュート」の称号とは、この「アクシズン(軸心世界)」では「数字の16」と「動物の牛」と「死の蠍」が、物語全般の「象徴」として、設定されました。初めの物語では、それが「何を、意味するのか」不明でした。しかし、この物語では、その働きが判明されたのです。それを持つものは、この世界を「自由に、動き回る」ことが、出来ました。
かくして「右側神ルリナス」が、居る世界では「黒崎アヤカ」の指示の元で「16」の「アトリビュート」の称号を、持つ者「霜月十六」と「牛」の「アトリビュート」の称号を、持つ者「大滝アリソン」そして「死の蠍」の「アトリビュート」の称号を、持つ者「大同ハイト」の3名が「神サキュレス物語02」の世界に行き、そこで「鹿島宗平」と、接触することに、成りました。
しかし「新サキュレス物語12」の世界が、隣接した「新サキュレス物語02」の世界とは、宗平達が居た世界から、およそ1000年後の世界でした。




