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02S.インキュマーのケンジ

「桑島ケンジ」は、この世界では「インキュマー」と、呼ばれた種族の、出身でした。それは「淫魔」と「使い魔」と言う、2つの力を併せ持つ、魔人類でした。その為、彼は「淫魔」でも有るので、それが使う「エンタリング(夢入り)」が、出来ました。それをして、異性と夢の中で、関係を持つと、相手を支配することが、出来ました。また彼は、淫魔系なので「異性を引き寄せる、優れた魅力」を、持ちました。


ケンジは、早い時期に両親を、亡くしました。彼は余り家族には、恵まれ無い人生を、送って居ました。それから彼には「使い魔」と、言う「別の能力」も、持ちました。それは「使役魔」とも呼ばれ、この世界では「ゴーレム使い」のことを、言いました。普通のそれは、土塊から「ゴーレム」の錬成が、出来ました。


しかし彼等には、それが出来ませんでした。その代わり「人型ひとがた」で有れば、体の大小に関わらず、それを自由に、動かすことが出来ました。そして所持した人型を長い間、使役続けると、それに自我が生まれて、使役者を「マスター」と呼んで、その者に仕える魔物に、変わりました。


ケンジは、そのような「使役の能力」を、持つので、それを使えば「複数の人型」を、従えることが出来る「マスター」に、成れました。しかし彼は、その「優れた能力」を、まだ使ったことが、有りませんでした。或るとき彼は、昔頂いた「等身大の人型」を、載せた「カタログ」を、見て居ました。それを見ながら、彼はコーヒーを、飲みました。


そこには「若い娘」を、象ったものを「種類別」に「豊富なサンプル」として、載せて居ました。それは「幼児タイプ」から「少女タイプ」それに魅惑的な「美女タイプ」までと、様々な「女型タイプ」のものが、有りました。ケンジは、興味を持ち、それを眺めました。彼は、見て居ると段々と、心が騒ぎました。そして「何体か、所有してみたい」と、思うように、成りました。


それは「若い男児」で有れば、至極当然なことでした。その「カタログ」に、記載されたものは、自由に体型を変えて「自分好みのボディ」に、することが出来ました。例えば、顔を「少女的なもの」にしたり「美女系」に変えたり、或は「戦闘的なもの」にしたりと、自由に選べました。身長も、高めにしたり、低めにしたり、痩せたり、太ったり、自由に決められました。また女型で有れば、乳房を大きくしたり、くびれを強調したりして、自分好みのボディに、設定することが出来ました。


その「カタログ」の後半には「少し古いタイプの容貌」も、掲載されて、居ました。それは「人気商品」で有り、完成された見飽きの来ない「優れた顔」でした。ケンジは、それを眺めて居ると、目に止まったものが、有りました。その顔は「美しくて、穏やかなもの」でした。それは、彼の母親を、大分若くしたような、そんな忘れて居た「面影」を、思い興すものでした。


「桑島ケンジ」の母親は、大分前に亡くなりました。しかし、彼は「母親の顔」を、良く覚えて居ました。その顔と「面影」が、ダブるものでした。それは「瓜2つ」では、有りませんが彼女は、その手の顔でした。彼は、それを選ぶと、家の「パソコン」を、起動させました。そして、その「カタログ」に、掲載された「サイト」を、呼び出すと「理想の女型」のシミュレーションを、始めました。


ケンジは、それに時間を掛けると、彼のこだわりの「女性像」が、出来ました。それは、その頭部を中心にして、緻密に組み上げました。属性は「淫魔系」にしました。すると肉感的で、胸の大きな、魅惑的な「個体のベース」が、出来ました。身長は155㎝位として、肉付けはベースのままで、胸と乳首は、少し大きめに、設定しました。


肌色は、白をベースとして、やや桃色を混ぜてみました。すると良い肌色に、変わりました。髪質は、直毛として、髪型を真中から左右に分けた、オーソドックスなものと、しました。髪の長さは、胸元までとして、大事な色は「輝くような栗毛色」と、しました。これも良い案倍に、仕上がりました。


顔のシミュレーションも、始めました。そのままでも、良かったのですが、いつでも、戻すことが出来ました。その為、調整することにしました。顔のベースは、美少女系だったので、変更し易い眉毛を、少しだけ太くしました。そして目は、睫毛を長めにしました。瞳の色も眉毛も、髪色と同じようにしました。鼻は、小さめにして口は、やや大きくして、唇の色は、綺麗な朱色にしました。


それだけでも、少し変わった印象に、成りました。ケンジが作った「彼の女性像」は、人気の高い「美少女系」でした。彼は、それを見続けて、十分に満足すると、そのデーターを、保存しました。そして、それの製造は「可能か」どうかの確認をする為に、そのデーターを、製造元まで送りました。そして、出て来た回答は「製造可能」とのことでした。制作日数は、1週間と出ました。また料金も、提示されました。その金額で有れば、何も問題は、有りませんでした。彼は、迷わずに「注文」のボタンを、押しました。


ケンジは、初めて等身大の「女型ドール」を、買いました。初めは、検討中でしたが、それを「シミュレーション」すると、段々欲しく成り、そのまま買うことにしました。そのドールは、彼等「インキュマー」専用でしたので、特殊な材質「シリコス」で、作られたものでした。


その為、その材質で作られた「女型のドール」は「エレメンコス」と、呼ばれました。「インキュマー」が、それを使役してドール自身が、動くように成ると、それは特殊なドールを、意味する「エレメドール」に、成りました。「インキュマー」が、女型のそれと、親密な関係を築くと、それは僅か数年で「生体化現象」を、起こしました。それは、文字通りの「生きた女性」に、変わるのです。「彼等の種族」は、そのようにして、女性を得ると、繁殖して増えました。

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