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01S.宗平の荼毘

☆その「種族の女」は、ドールから作られた。

「三位一体神」を、離脱した「右側神サタナス」の後継神を「原初の魔神リーリス」と、言いました。その第2神の唯一の「ドペル(分体)」で有る「鹿島瑠璃かしま・るり」は、もうじき死を迎える、弟を見て居ました。「宗平君。今迄、私に協力してくれて有り難う。穏やかに最後を、迎えて下さい。」瑠璃は、そう言うと、1人の老人の頭を、撫でました。それは瑠璃の弟に対する、最後の「愛情表現」でした。老人は、苦しそうに一言「ねぇさん」と呼ぶと、彼は「永遠の眠り」に、付きました。


それを見た「鹿島瑠璃」は、全く歳を取らずに「若い姿のまま」でした。彼女は息を、引き取った宗平に、言いました。「宗平君。貴方は、これから私が神と成る1000年後に、貴方を復活させます。良いですか。それまでは、ゆっくりと休んで下さい。時が来れば貴方を、私と同じ不滅に近い身体に変えてから、私の傍で復活させます。良いですか。貴方が復活する、その日までは、神の眼から見れば、ほんの僅かな時間なのです。それまで貴方の遺品は、子孫達が受け継いで行くでしょう。貴方の子孫達は、私が守護しますので、安心して眠りなさい。お疲れ様でした。宗平君。」


「鹿島瑠璃」は、弟の宗平との別れを済ますと、彼は荼毘にされて、埋葬されました。それから瑠璃は、長い間1人で所領を、守りました。「宗平の後継者」は、3人居ました。彼等の名前を「鹿島宗一郎」「宗二郎」「宗三郎」と、言いました。彼等は、宗平の3人の妻から、生まれた「長子達」でした。


その種族には、女性が居ませんでした。しかし初めの頃には女性が居て、種族としては、繁栄しました。しかし文明が、発達して来ると、女型めがたを模した、大量で安価な、個体が作られて、それは精巧で美しい「リアルドール」に、成りました。すると若者達は、自分好みのドールを、買うように成りました。そしてそれを、家に持ち帰り、観賞用とか自分好みの目的で、使用するように、成ったのです。


すると不思議なことに、ドールを大事にして、接触すればする程に、やがてそれに、自我が芽生えて、所有者と会話をするように、成りました。そして自分から、動けるように成ると、所有者に忠実な「ファミル(眷属)」に、成りました。そしてドールは、急速に「生体化」しました。こうしてそのドールは、その「種族の女性」へと、変わりました。


この種族の名前を「インキュマー」と、言いました。彼等の始祖は「淫魔と使い魔」の2つの力を、併せ持つ「魔人類」でした。その為、彼等は「人型を、操ることが、出来たのです。」彼等は、本来が「使い魔」の一族でした。彼等の文明が、発達すると、世界では「精巧な人型」を、作れるように、成りました。それの初めは、若者の為に、美しくて、魅力的なボディを持つ「女型の人形」を、作り出したのが、始まりでした。


若者達は、その「美しい人形」を、手に入れると、夢中に成りました。そして彼等は、本来が「使い魔」だったので、人形達と接触する内に、その人形を「生きた魔人」のように、使役出来るように、成りました。すると彼等は、その人形と共に長く、暮らしました。その結果「彼等の一族」からは「女性」が、生まれ難い種族に、変わりました。


その「美しい人形」は、使役され「自我」が芽生えて、自分で動けるように成ると、所有者に、忠実な「ファミル」に、成りました。それから僅か数年で「生きた人形」へと、変わりました。それは「生体化」して、普通の「生きた魔人類の娘」に、成るのです。


こうして、それに変わると、その「種族の女性」と成り、所有者に忠実な妻と、成りました。そして所有者の子供を、産みました。しかし彼女達が、生む子供は、全てが男子のみでした。その為、子供達が年頃に成ると、新たに「女型の人形」を作り、彼等に与えました。すると彼等は、それを大事に扱い、使役して「種族の女性」に、変えてから「ツガイ」に、成りました。そのようにして彼等は、繁殖したのです。


彼等「インキュマー」は、どんな「女型ドール」でも「生きた魔人」に、することが出来る訳では、有りませんでした。その世界の「浮遊大陸パルパンティア」の固有種で有る「魔人類ホモサピレ」が、生れたと言う「古代遺跡」より出土された、特殊な原石から精錬された、成分で有る「シリコス」を、原料として作られた人型ドールで有る「エレメンコス」を、使用したときにのみに、その「ドール」に「生体化現象」が、起きました。


その「古代遺跡」には、たくさんの不思議な姿をした「巨像」が、建立こんりゅうしました。その巨像は「ダルタニアの魔人」のような姿でした。その頭には、2本の角が有り、背中には翼が、生えて居ました。そして尻尾も有りました。また胸が膨らみ、股間には男性のものが、有りました。それは、差し詰め「両性具有の魔神」のような姿でした。


その謎の巨像は「古代遺跡」一帯には多数、発見されており「顔の向きが一様に内側」に、向いて居ました。「謎の巨像」の発見場所、多数に印を付けると、円に成り顔の向きが、円の中心に向かって居ました。謎の巨像の内側の円部は、今は砂地で、覆われましたが「太古の昔には、その砂地の下には、赤土が堆積して居た。」と「古い文献」には、記されて居ました。「謎の巨像」と「円部の赤土」については、それ以上は何も、分かりませんでした。


今でも、その土地には、創造神が「魔人類」を、生み出したと言う「古代の力」が、残存して居るのか、その力が「多分に残されて居る。」と言う、原石から作られた人型のみ「インキュマー」の「人型魔人」に、変わりました。それは初め、偶然から起こりました。その「シリコス」を、原料として作られたドールは、他のドールよりも、仕上がりが優れたので、最初は「高級品」として「浮遊大陸」に、出回って居ました。


しかし一部の「使い魔(使役魔)」のみが、その原料で作られたドールを、使役続けると「淫魔ドールの核」が、宿って居ないドールでも「生体化現象」が、起きたのです。それがどうも「インキュマー」と、呼ばれる一部の「使い魔」のみが「使役」すると、その現象が、起きることが、分かりました。


そのことが有り、今では「資源の有限化」から「インキュマー」専用と、しました。それを「浮遊大陸」に「エレメンコス」の製造工場を作り、そこで作られたものを「地上世界ダルタニア」に在る「インキュマーの里」と、呼ばれる彼等の元に、優先的に、流通させました。


その里には「インキュマー」と、呼ばれる魔人類が、たくさん住んで居ました。彼等は、主に「3つの部族」から、成り立ちました。彼等の祖は「淫魔」と「使い魔」の2つの力を、併せ持った「魔人類」で有り、その祖には「3人の妻」が、居たので、そこから「3つの部族」が、生れました。その太祖の妻の、第1から第3夫人の名前から取り「ミホン族」「ジュリン族」「ジュネン族」が、生まれました。


浮遊大陸の「ホモサピレ族」と、インキュマーの「ミホン族」は、先祖に共通で有る「ゼビスの人類」が居たので、彼等は同族意識から「浮遊大陸」から「ダルタニア」の「ミホン族」を、経由して「エレメンコス」が、その里にも流通するように、成りました。そして供給が、今では安定しました。

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