表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
NewLifeOnline  作者: Umi
第1章 酔いどれの鬼たち

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

50/58

第49話 巨人骨人

 サキは巨人骨人ジャイアントスケルトンの下へと駆け出した。

 猪突猛進に突っ込むのではなく、巨人骨人の動きを観察しながら少しずつ距離を詰めていく。

 残り数十mほどまで近付けたが、巨人骨人の攻撃が待っていた。巨大な腕を薙ぎ払うように振り抜く。


「危なっ――」


 サキはその場で跳躍することで直撃は避けることができたが、薙ぎ払いによって発生した風圧によって、吹き飛ばされ、壁に激突してしまう。


「サキお姉さん! ポルターガイスト!!」


 後衛の役割を担うアリウムが、ポルターガイストで大き目の石を持ち上げて、巨人骨人へと投げつけた。

 アリウムが投げつけた石は巨人骨人の腕に炸裂し、サキへの追撃を事前に防ぐことができた。

 腕を弾かれたことで、巨体が揺らいだ。


「今の内だよ!」


 戦線に復帰したサキが号令をかけると、その声に合わせてカグヤとアリウムも動き出す。

 サキは前衛を務め、巨人骨人の下へと走って距離を詰める。既に抜刀済みの刃を光らせながら、走っている彼女を見て、巨人骨人はサキに狙いを付けた。


「同じ手は食わない」


 再び巨人骨人は、サキのことを腕で薙ぎ払おうとした。だがサキは、大げさに跳躍することで、風圧による影響も受けずに攻撃を避けることができた。

 着地と共に膝を軽く曲げる。そして過去一番の跳躍を見せた。


「“聖炎”」


 メラメラと燃える聖なる炎を輝かせた刃を、巨人骨人の巨大な首へと振り抜いた。刃そのものは届いていなかったが、聖なる炎によって延長された刀身は首に届いており、巨人骨人にダメージを与えることができた。

 アンデットの弱点である白系魔法を喰らった巨人骨人は、2、3歩後ろによろめいた。そんな巨人骨人に追い打ちを掛けるように、カグヤの飛び蹴りが炸裂した。


「きゅう!!」


 足元が不安定な状態で、胸を飛び蹴りされた巨人骨人は、尻もちをついて倒れた。


「ここで終わらせるよ!!」


「はい!」


「きゅう!」


 アリウムは巨人骨人の頭部に石を落とす。重力に従って落下する石は、鈍い音を鳴らしながら、巨人骨人の頭蓋骨に直撃した。

 そして再び距離を取って、最高速度になったカグヤの飛び蹴りが頭部に炸裂する。頭部への二連撃に、巨人骨人は仰向けに倒れた。


「これで終わりだよ!」


 倒れている巨人骨人の胸の上に立つサキ。

 無防備になっている首へと、刀を振り抜いた。聖なる炎による斬撃は、太くて頑丈な首の骨を切断し、巨人骨人の体力を削り切ることに成功した。

 足元がポリゴンに変わったことで、サキは地面に落ちていくが、足場が完全に消える前に跳躍していたことで、着地はふわりとしていた。


「ふぅ、勝てたね」


「案外弱かったですね」


「そうだね、攻撃を当てて来たら、脅威的な相手になっただろうけど、動きが鈍くて助かったよ」


 彼女たちは序盤で巨人骨人を倒すことができたからこそ、手堅く勝利をすることができたが、正面から戦っていれば、もう少し苦戦していたのは確実だ。


「奥にある扉が開いたので、行ってみましょう」


「そうだね!」


 巨人骨人がポリゴンになったことで、部屋の最奥にある扉が開いたため、彼女たちはその扉の先に進んで行く。


「何があるのかな?」


「お宝だと良いですね」


「でも所詮下水道だからなぁ、あまり期待できないでしょ」


 扉を潜り、その先へと進んで行くと、開けた場所に出た。そこは部屋の中央に1つ宝箱があるだけで、他には何もない、宝箱部屋と形容するのが正しい部屋となっている。

 そんな巨人骨人に勝利したご褒美のように見える部屋だが、サキたちは無防備なまま足を踏み入れることはなく、警戒心を強めたまま、ゆっくりと足を踏み入れていく。


「……罠はないかな?」


 サキは罠を警戒して、一歩一歩慎重に宝箱へと近付いていく。

 しかし特にこれといった事象が起きることなく、無事宝箱の下に辿り着くことができた。


「ここまで何もなかったけど、そのまま宝箱を開けてもいいのかなぁ?」


「では物理攻撃が効かない私が開けます!」


「お願い、アリウム」


 アリウムが宝箱に手を掛ける。

 サキたちはどんなことが来ても対応できるように、万全の状態で待つ。

 そしてアリウムが勢いよく宝箱を開けた。


 宝箱は眩い輝きを放ったものの、彼女たちに害する効果は一切なく、その光も宝箱が良い物であると伝えるための演出に過ぎなかった。


「罠がなくてよかった」


「良いアイテムですよね……使うか分からないですけど」


――宝箱――


とある賢者の霊魂(欠片)1/10 レア度5 品質A

とある賢者が残した霊魂の欠片。

完成させるには同じ欠片を10個集める必要がある

モンスターの進化先を変化させる


――宝箱――


「霊魂って言うくらいだから、アリウムの進化先を変えられるかもね。まあ、いつ全部集まるか分からないけど……それどころか集まらない可能性もあるけど」


「そうですね、使用するかどうか、使用できるのかどうかは、集まってから考えましょう」


 サキたちは軽く辺りを見回して、他の何もないことを確認してから、部屋を後にした。

 その後、下水道を軽く歩き回ってみたが、スケルトンの姿すら発見できなかったので、最寄りのマンホールから脱出した。



 tips

・欠片

アイテムで欠片として排出されるものがあるが、完成させるのに必要な個数は、アイテムによって違う



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ