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バインドスキルで生き抜くファンタジー世界生活  作者: アブラゼミ
第3章「男の正体」

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第69話「第二王女との再会」

「ドロシーさん! お客様を連れてきました! エリア姉様と会わせてください!」

「……ミソラ様、何度も申しておりますがあまりエリア様にご負担をかけないでください。しかもこの男……。まあ、いいでしょう。ただし部屋に入れるのはこの男1人だけです」

「えー! 私も姉様とお話したいです!」

「エリア様はお疲れなのです。こればかりは譲れません」

「ミソラ様、あまりワガママ言うものじゃない」


 オレンジ髪に三白眼の第二王女の侍女、ドロシーとミソラ様の間にクロカゲが入り、ミソラ様をなだめて俺に向けて頷く。

俺は、ドロシーの後に続いてエリア様の部屋へと入った。


「エリア様、ご客人を連れてまいりました」

「えっ……、一体どなたが……? って、ユイト様!? ドロシー! 少しの間時間を下さい! ユイト様を外へ!」

「はっ」


 ドロシーに背中を押され、エリア様の部屋から追い出される。

なんだなんだという目で、ミソラ様達が見てくるが、俺にもサッパリ分からない。

それからしばらく、5分ほど待たされてエリア様の部屋のドアが開く。


「お待たせしました。どうぞ」

「あ、ああ……」


 三白眼で見つめられると歓迎されてないみたいだが、一応客人扱いという事らしく丁寧に通される。

部屋の中には、ベッドの上で上半身を起こしているエリア様がいた。


「お待たせしてしまい、その上このような格好で申し訳ございません。わたくし、ここ2~3日ほど寝込んでおりまして」

「そのような時に、お邪魔してしまい申し訳ない……申し訳ございません。無理だったらどうぞ……」

「いえ、ユイト様のお顔を拝見できて少し元気が出てきましたわ。いつも楽しいお手紙をありがとうございます」

「いえ、あんなもので恐縮ですが……」

「フフ、本当に楽しんでるのですよ。まるでわたくしもその場にいるかのような気がして、すごく、楽しい……。冒険をしているような気分で読ませてもらっております」


 儚げな雰囲気を漂わせて、エリア様が微笑む。

その顔は前に会った時よりもやつれていて、化粧でごまかしても体調が悪化しているようだ。

首には前に俺が壊してしまったネックレスが掛けられている。


「今日はどうして、こちらに来られたんですか?」

「サレン様祭りの準備で、神官の手伝いで王都に来たんです。そこでミソラ様とバッタリ遭遇し、エリア様に会ってくださいと頼まれました」

「まあ、そうなのですね……! ミソラに後でお礼を言わないと」

「ミソラ様と、仲がよいのですね」

「ええ、母親が違うとはいえミソラはわたくしの大切な妹です」


 エリア様の発言に、何やら含みのあるものを感じ俺は気になる。

それは、エリア様以外の王子王女は、ミソラ様の事をあまりよく思ってないという事だろうか。

しかし聞く訳にもいかず俺は話題を変える。


「そういえば最近、2人目の魔王の幹部が来た話を手紙にしたのですが、お読み頂けましたか?」

「ええ! もう……! 短期間で2人も魔王の幹部がユイト様の暮らす街に来るなんてわたくしもビックリしました。それもすごく強い敵だったという事が手紙から伝わってきて……」

「はい、それはもうとてつもなく強い剣士でした」


 あの『四剣のイゾウ』との戦いは、何度も死を覚悟した。

正直、アイツの気まぐれと驕りがなければ今頃墓の下だったろう。

エリア様が、フフと楽しそうに笑う。


「わたくしもいつか、ユイト様が暮らす街に行ってみたくなりました。そしてユイト様と2人で、街を歩いてみたく……」

「……そうですね。お元気になられたらぜひ起こし下さい」

「はい、いつか必ず」


 俺の後ろにいるドロシーが咳払いをする。

どうやらここまでのようだ。

これ以上エリア様にご負担をかけるのは、俺も本意じゃない。


「それではエリア様、俺……私はこれで」

「はい、今日はお会いできて嬉しかったですわ。ユイト様。またお手紙、送ってくださいね」

「はい、では……」


 ドロシーに促され、俺はエリア様に一礼し部屋を出る。


「……キサマのおかげでエリア様が、少し元気になられたようだ。感謝する」


部屋を出る直前にドロシーが、俺にだけ聞こえる小声で感謝を伝えてくる。

感謝されてるんだろうけど、目つき怖いんだよな……

外に出ると、ミソラ様が待ちかねていたように声をかけてくる。


「ユイトさん! お話、終わりましたか?」

「……」

「ユイトさん?」

「ミソラ様、そっとしておいてあげよう」


 俺の様子に、俺の気持ちを察したのかクロカゲがミソラ様に声をかける。

ありがたい。前に会ったときよりやつれてしまったエリア様のご様子に、動揺してるから。


「……」


 ご神体を抱えながらアスミちゃんが、心配そうに俺を見る。

と、その奥にでっぷり太った男が歩いている姿が見えた。

あの男は確か……第一王子のフアンだ。

書類の束を手にどこかへ向かっているようだ。

そういえばレベッカが何してるか分からないけど普段は王城で働いてるらしいって言ってたな。働いてるっていうより、働かされてるって感じだが……

フアンが不機嫌な横顔を、こちらにチラっと向ける。

その顔が、すごくイヤな顔だった。

イヤな顔に見えたが、すぐにその場から去って行く。

なんだったんだ? 不気味な奴だな……


「ユイトさん、そろそろお暇しましょう」


 アスミちゃんにご神体を渡され、俺は頷く。

確かに、エリア様に会うという用事が済んだ以上王城にいる意味はない。

それに、少し疲れてしまった。


「えー、もう帰っちゃうんですか? お夕飯もごいっしょしたいのですが」

「ミソラ様、あまりワガママ言うもんじゃない。城門まで見送ろう」

「ああ……」


 クロカゲに促され、退出する前にエリア様の部屋をチラッと見る。

侍女達が、カートを押して何やら入っていた。

薬か、それとも身体を拭くのか。

どちらにせよエリア様の状態があまりよくない事を物語っていた。

・ゲイルの印象


 ユイト「実力があるんだからもっと自信持てばいいのに」

 セイラ「背中を預けられる戦士。防御力は一級品」

 レベッカ「強いのにオドオドしてる。苦手と思われてそう」

 アスミ「真面目で誠実」

 カイル「重い性格を直して欲しい」

 ノッシュ「慕われてる。もっと自信持てばいいのに」

 リリー「いい人だとは思う」

 ミア「真面目でいい人だけど女性から恋愛対象に入れられなさそう」

 バロン「真面目」

 マシュー「戦士としては信頼してるけど、つまらない奴」

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