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バインドスキルで生き抜くファンタジー世界生活  作者: アブラゼミ
第2章「不穏のはじまり」

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第46話「アスミ様の懺悔室③」

「……次の方―、どうぞー」


 心折れそうな20分が終わり、次の人が懺悔室へと入ってきます。

リリーさんとは、少しも距離を詰められた気しませんでした。

あの人、手強そうです。色んな意味で。


「ジンジャーだ、よろしく頼む」

「名前は言わなくていいです。よろしくお願いします」


 ユイトさん曰く、最高の冒険者がやって来ました。

あの魔王の幹部との戦いを見せられたら、頷かざるをえません。


「では、あなたの罪と悩みを打ち明けてください」

「罪はないな。悩みは……さすがに俺も歳なんでな、膝が痛かったり腰が痛かったりするくらいか」

「……」


 なんとも返しにくいお悩みが出てきました。わたしの前の神官なら悩みに寄り添えるのでしょうが……


「ジンジャーさんは、ユイトさんの師匠なんですよね?」

「ああ、そうだぜ」

「なぜ弟子にされたのですか? そしてなぜ、破門されたのですか?」

「弟子にしたのはある方に頼まれたからだな。破門したのは初めから1年だけって約束だったからだ。免許皆伝になれなきゃ破門するだろ? まあ俺の修行に1年で免許皆伝できる奴はいねえだろうけどな」


 ジンジャーさんがカッカッカッと笑います。

ある方というのが気になりますが、聞いても答えてくれなさそうです。


「弟子に取ったのであれば、育てるのが義務なのでは?」

「じょーだんじゃねえよ。アイツが育つまで何年かかるんだ? 10年経ってもレベル4にしかなれなかったのに。それに、どんな相手でも生き抜ける術は教えたつもりだ」


 ジンジャーさんの言葉に、わたしは魔王の幹部やオーガとの戦いを思い出します。

確かにあの人は、低レベルなのに高レベルの冒険者相手でも苦戦するオーガや魔王の幹部相手に生き残っていました。あまつさえ、オーガを3匹も仕留めていました。


「まあアイツの話はどうでもいい。それよりアスミ様とやら、1つ聞きたい事があるんだが」

「なんでしょう?」

「お前さん、アイツに惚れてるのかい?」

「っ!?」


 いきなり何を聞いてくるのでしょうこの方は。

そんなの……答えられる訳ないじゃないですか。


「それは、ユイトさんにいつかお伝えする話です」

「ほーん……、あの嬢ちゃん達といい、アイツも隅に置けねえなあ」


『あの嬢ちゃん達』が誰を指すのか気になる所ですが、聞かないでおきます。心当たりが多すぎます。ていうかライバル複数いるんですか! あんなに冴えない人なのに!


「そう言うジンジャーさんは、恋をした事があるんですか?」

「恋なんて子供のもんじゃねえなあ。大恋愛って言っていいもんだ」

「! その話、詳しく! 詳しくお聞かせ下さい!」

「分かった分かった。でも今日1日じゃ話しきれねえもんだぞ」


 そう言ってジンジャーさんが、その話を聞かせ始めます。

話し好きの人だからでしょうか、ものすごく上手にこちらが聞きたくなる語り口でお話を聞かせてくれます。

その話は1日じゃ終わらず、それからジンジャーさんには毎日教会に来てもらってお話を聞かせてもらうのでした。

恋愛の話だけじゃありません。冒険の話やこれまで戦ったモンスターの話、出会った面白い人の話などたくさん話をしてもらっています。


……それは告解じゃないという話は、受け付けません。

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