表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
バインドスキルで生き抜くファンタジー世界生活  作者: アブラゼミ
第2章「不穏のはじまり」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

42/205

第42話「第二王女エリア」

「あの……」

「うん?」


 誰かから声をかけられる。

女の人の声だ。

振り返ると白のワンピースの上にピンクの肩掛けを掛けた、金髪の儚げな美女が立っていた。

肌の色は透き通るように白く、顔立ちはやさしい雰囲気を漂わせながらも美しい。背の丈は俺より低い。160あるかないかくらいだろうか。

その美女が、俺におそるおそる話しかけてくる。


「あの……、魔王の幹部を討ち取られた、冒険者の方ですよね?」

「は、はい、そうですが……」


 討ち取った訳ではなく最後に爆発玉を投げただけなんだが、訂正するのも面倒なのでもう討ち取ったという事にしておく。


「お初にお目にかかります。わたくしは第二王女エリア。エリアと申します」

「だ、第二王女様!?」


 病弱で滅多に外に出ないといわれる第二王女の登場に、俺はすぐさま跪く。


「ああ! おやめ下さい! ゴホっ、ケホっ……。せっかくのお召し物が汚れてしまいます!」

「は、はっ……!」


 エリア様に促され、俺はおそるおそる立ち上がる。

エリア様の後ろでは、お付きの者らしいオレンジ髪の女が三白眼で俺を睨んでいる。杖を持っている所を見るに、魔法使いらしい。


「お名前を、ケホン、お伺いしてもよろしいでしょうか?」

「は、はっ。ユイト・カッシュと申します」

「ユイト……もしかしてユイトさんですか? ミソラが焼肉?とチュロス?をご馳走になったという」

「あ……、はい、そうです……」


 エリア様から出てきたミソラ様の名前に、俺は頷く。

あの第三王女、何話してんだ。変な話が広まらないといいけど……

エリア様が手を合わせてパアっと華やぐ笑みを浮かべる。


「まあ……! ミソラからお話を聞いてどうしてもお会いしたくなったのです。後ろにいるドロシーに無理を言って、テレポートで連れてきてもらいました」

「は、はあ……」

「ユイト様。わたくし、普段はずっと部屋にいるので退屈なのです。なので色々な方と文通をしているのですが、ユイト様もわたくしと文通していただけますか?」

「え? 俺……私とですか?」

「はい……もしよろしければ、なんですが」


 エリア様が、気遣わしげな表情を浮かべて俺を上目遣いで見てくる。

そんな目で見られたら、断れる人間はいないだろう。


「……俺でよければ、喜んで」

「ああ……! ありがとうございます! 冒険者の方と文通をするのは楽しみです! ゴホッ、ケホッ……。ドロシー、ユイト様に封筒とシールを」

「はっ」


 エリア様の命を受け、後ろに控えていたお付きの女魔法使いが、俺に両手で封筒を渡してくる。


「こちらに手紙を入れて、このシールで封をしてください。それだけでわたくしの元にテレポートされて届きます」

「魔法の封筒ですか……」


エリア様が、小さく頷く。


「はい。封筒にはユイト様のお名前とご住所をお書き下さい。お返事をする際に必要ですから」

「は、はい。かしこまりました」

「足りなくなったら、手紙にその旨を書いて下さい。まとめてお送りいたします」

「かしこまりました」

「フフっ、ミソラからお話を聞いて楽しそうな御方だと思っていたので楽しみです。ケホっ、コホっ……」

「だ、大丈夫ですか」


 咳き込むエリア様を見て、心配になる。

そんな俺に、エリア様が大丈夫といわんばかりに手を振る。


「大丈夫です。……きゃっ」

「っと、大丈夫ですか?」


 前に倒れ込んできたエリア様を受け止める。

左手で肩を、右手で首を受け止める格好だ。


「え、ええ……大丈夫です。ありがとうございます」


 身体を密着させた状態で微笑むエリア様。

お美しい。そして柔らかい。更にすごくいい匂いがする!

けれども後ろのお付きの女の目が怖いので紳士的にふるまう。


「あっ……」

「えっ?」


 エリア様からそっと手を放すと、その首に掛けられていたネックレスが落ちる。


「あら……、ネックレスが落ちてしまいましたね」

「し、失礼しました!」

「オイキサマ! エリア様の装飾品を壊すとは何事だ!」


 お付きの女が杖を抜いて俺を睨んでくる。

つり上がった三白眼は怒りに染まっていた。その迫力にビビってしまう。


「おやめなさい、ドロシー」


 しかしエリア様が俺を庇うように前に立った。


「エリア様! しかし……!」

「ユイト様は悪くありません。わたくしが不注意で足を滑らせただけです。ユイト様はそんなわたくしを助けようと受け止めただけの事」

「……承知いたしました。ネックレスはすぐに修理に出させます」


 ドロシーとかいうお付きの女が、三白眼で俺を睨んだままネックレスを拾う。

それを見ながらエリア様があら?と小さく声を上げる。


「……変ですね? 体調がよくなったような気が致します」

「そうですか? ……そういえば顔色が明るくなったような気がしますね」

「ユイト様とお話できたからでしょうか? ウフフ、お手紙、楽しみにしていますわ」

「アハハ……かしこまりました。楽しい話を書けるよう頑張ります」

「はい、お待ちしております。では、わたくしはこれで」


 可憐な笑みを浮かべ去って行くエリア様。

その後ろを三白眼の侍女がついていく。

俺はエリア様を手を振りながら見送った。

やさしくて、美しい御方だったな……

俺はなんだか、胸の高鳴りを覚えていた。

『大地のドロシー』 ドロシー・ミンケイビッツ


年齢:22歳

身長:160cm

誕生日:4月1日

ジョブ:魔法使い

レベル:70

スキル:土魔法 レベル5

    魔法威力増強 レベル5

    結界魔法 レベル5

    造形魔法 レベル5

    テレポート レベル5

    念話 レベル5

    状態異常耐性 レベル3

好きな食べ物:エリア様といっしょに食べるご飯

特技:魔法

趣味:エリア様とお話する事

ステータス:こうげき 36

      ぼうぎょ 44

      すばやさ 43

      まほう 93

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ