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短編色々 ~異世界○○シリーズ~ 予定

・・・断固拒否

 思いの外、長文になってしまいました。

できるだけ読みやすく書く努力はしてますが、読みにくかったらすみません

(なんだここは)


 目が覚めると、何もない空間にいた。

自分の部屋から家具が失くなってるとか言うレベルでなく、全然知らない空間だ。


(俺は寝てたのか? てか俺は、さっきまで何してた?)


 そもそも少し前までの記憶がない。

休日だった気がする。

そうだとしたら、インドア派の俺が外に出るわけがないのだが。


 自分に関する記憶はある。

名前、住所、生年月日、産まれてから今までの記憶も。

だか、ここに来るほんの少し前の記憶がなくなっているのだ


(そもそも、俺が勝手に目が覚めたと思ってるだけで、現実の俺は布団の中で寝てるオチだな)


 ウンウン頷きながら自らを納得させようとしてみるが、どう考えても現実としか思えない。


 パンパカパーン! パンパンパンパンパカパーン!!


 突如、ファンファーレが鳴り響く。


「うおっ! 何なんだ!」


 思わず辺りを見回す。


「おめでとーございまーす!」


 元気な女性の声に、正面を向き直すとキレイ系の女性が両手を広げて立っていた。


「だ、誰ですか!?」


 思わず飛び退り大声を出してしまう。


「わたしは神の一柱です。女神と言えばわかりやすいでしょうか」


 女性は女神を名乗る。

確かに、美しく神々しい感じのある女性ではあるが。


「えと、その女神様が俺に何の用でしょうか?

それと、おめでとうございますとは、何のことでしょうか?」


 疑問を口にする。


「そうですね。突然のことで驚いてるでしょうから説明していきますね。

まず貴方にはこれから別の世界へと行って、その世界を救ってもらいます。

いわゆる異世界転生というものですね」


 異世界転生・・・ネットでは掃いて捨てるほど出回ってる話だ・・・が、


「ちょっと待ってください! 異世界転生って俺が異世界なんて行っても何も出来ませんよ!」


 自慢じゃないが俺は運動はダメダメだ。

最低限の運動神経はあるが、あくまで最低限だ。

小中学校の時のスポーツテストの成績は中の下~中くらいだ。

ましてや武道の類いを習ってたこともない。

頭も悪くはないが良くもない。

特別な知識も何もない。

はっきり言って異世界に行っても、すぐに死ぬに決まってる。


「大丈夫ですよ。ちゃんと特殊能力(チート)を差し上げますので」


 女神は笑顔で話を続けようとする。


「いやいやいや、俺には無理なので帰してください。

異世界転生したいって言う人間なんて山程いるでしょう?

何で俺なんですか?」


「そうですね。確かに異世界転生したいという方は多いと思います」


「でしょう? 俺でなくてもいいですよね?」


「でも、決定事項なので。

宝くじに当たったようなものですね」


 女神は笑顔のままで言う。


「いやいやいや、買ってもいない宝くじに当たったなんて詐欺でしょう!

良くある詐欺メールみたいなものじゃないですか!

てか、ホントに異世界に飛ばされるだけ余計たち悪いですよ!」


「と言われましてもね」


 女神は笑顔のままだが眉を寄せ困った風な顔をする。


「取り敢えず、今から行く世界を説明させてください。

その世界は、魔王を名乗るモノの侵略をうけています。

そして今まさに、世界でも1・2を争う国の中枢が攻め落とされそうになっています。

その国が落ちたら、世界は魔王のモノと言っても過言ではないでしょう。

 そこで国のトップは、異世界より勇者を召喚する禁呪に手を出すことにし、召喚完了目前の状態になってます。

可哀想だと思いませんか? 救えるなら救いたいと思いませんか?」


「ちょっ、行ったが最後、いきなりラスボスと戦闘!?

いくら特殊能力(チート)あっても勝てるわけないって!

 てか、その状態から救える特殊能力(チート)与えられるなら、その国の人から勇者選んで、その人に与えてくださいよ!

神のお告げみたいな感じで出来るでしょう!」


 俺は叫び訴え続ける。


「とにかく、俺は異世界なんて行きたくないので帰してください。

今、毎回楽しみにしてるアニメ、もうすぐ最終回なんですよ。

読んでる漫画や小説も続き気になるし、それより何よりパソコンの保存データ!

あれが人に見られると困る!」


 そう、世の中の男性誰もが思い当たるだろうパソコンの保存データ。

俺も例外ではなく、色々と親バレしたくないデータが山程入ってる。


「今攻めて来ているのは、魔王本人ではないので安心してください。

兵の数もそれほどではありません。

 それと、あの世界の人間には私からは特殊能力(チート)は与えられないのですよ。

 なんの代償もなしに世界に干渉することは出来ませんし、相性というのがありまして、あの世界の生き残ってる住人ですと、1番相性が良くて10点満点で3か4くらいでしょうか?」


「じゃあ、何で異世界召喚には加担するんですか?

それも干渉じゃ無いんですか?

 それとちなみに、俺の場合はどのくらいの相性なのですか?

行く気は無いですけど参考までに」


「今回・・・と言うか、異世界召喚にはそれなりの対価が必要で、それに見合った代償を支払われてますので干渉出来るんですよ。

 それと相性に関してですが、そうですね、6か7くらいですかね?」


「かわんね~!

4も7も大してかわんね~!

もっと相性良くて、異世界行きたい人、いっぱいいるでしょ!?

 話の流れ的に、9か10の相性あるかと思った!

 死ぬ、絶対死ぬって!

 帰して!俺をうちに帰して!」


「こちらにも色々と事情というものがあるのです。

それと誠に言いづらいのですが、ここに召喚された時点で貴方はもう帰れません。

 何せ死んでしまったのですから」


 ・・・は?


「はぁ?し、死んだ! 何で!?」


「異世界召喚で呼ばれ、中継地である此処に来た時点で、現世での肉体から離れ、異世界に行くために身体を再構築されるのです。

 貴方の部屋に横たわってるのは言わば脱け殻。

脱け殻の中にまた戻ることは出来ません」


「え・・・、は・・・?」


 もう帰れないという現実が受け止められず思考が止まる。


「さて、納得していただけたみたいですので、まずは特殊能力(チート)を与えましょう。

 魔法系の適正の方が高いみたいですので、魔力無尽蔵と魔法創造のスキルを付与しようと思います。

これでオリジナル魔法使い放題ですよ♪

 ただ、相性が7なので、10と比べると威力や範囲は少し劣りますけどね

あ、でも、使えば使うほど身体に馴染んで効果上がりますので大丈夫ですよ」


 話さなくなったのを納得(かんねん)したものとし、女神が話を進めていく。


「あ、パソコンのデータはオマケで消しておきましたのでご安心を。

 さて、いくら此処では時間の流れが存在しないとは言え、長くなってしまいました。

 最後に何か質問などありますか?」


「代償なしに干渉出来ないって話でしたが、俺が異世界行ったら俺にも干渉出来ないって事ですか・・・?」


「そうなります。

なので、もし死にそうな目に遭っても助けて差し上げられないので、お気をつけ下さい。

 他には何かありますか?」


「・・・」


「無いようなので、そろそろ送りますね」

 広げた女神の手の間に光が溢れ出す。

それは段々と大きく広がり、やがて俺の身体を包み込む。


「それでは良き異世界ライフを」


 光以外何も見えなくなった空間に、女神の声が聞こえた気がする。



==========================================


 前略、父母へ


 俺は今、無理やり連れてこられた異世界にいます。

女神から出てきた光が収まると、俺は歓声を上げる大勢の人間に囲まれていました。


 その中の、1番高い豪華な椅子に座っていた、王と女王と思われる人間に


「詳しい話は後でしてやる。

今は外にいる魔族を倒して来い」


 だの何だの、命令口調で言われたものだから、思わず魔法を使って首をハネてしまいました。


 動揺し動けなくなった奴らを魔法で拘束し、王女と思われる高そうなドレスを着た人間を魔法の檻に閉じ込め、王と女王の首を持って魔族の元に向かいました。


 首を持って来た俺に油断した、軍団長を始めとする偉そうな魔族を皆殺しにすると魔族の軍は撤退。

 返り血で真っ赤に染まった俺は


(俺を召喚するキッカケとなった魔族も、召喚魔法を使った人間も、全て根絶やしにしてくれる)


 と復讐を誓いました。


 急にいなくなり、事情が事情とは言え人でなしと成り果て、親不孝を重ねることを深くお詫びし、復讐を果たすため二度と後悔しないことを誓い、最後の懺悔を手紙も祈りも届かぬ父母へ・・・。

 続きそうですが続きません。

 でも気が向いたら続くかも?

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