表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
砂川見聞録  作者: ぢだぱぢぴぢぱぢ
4話「砂川、走る」
66/336

[4-8]放課後

 「今何時だと思ってるんですか。はやく帰るべきです」砂川さん、確実に準備を進めます。一方深幸くんも地道に頑張る4話8節。


挿絵(By みてみん)




――[Time]16:15

――[Stage]紫上会室




【鞠】「さて、やるか」


 デスクワーク、開始。


【深幸】「こう、で……こうか!!」

【笑星】「おお!! 流石ダンス部! キレてるー!!」

【深幸】「褒めんな褒めんな。んで……こうな! よし覚えた!!」

【笑星】「キレてるー!!」

【鞠】「……………………」


 デスクワーク、中断。


【鞠】「超絶、五月蠅い」


 リビングエリアの方で何かやっているようだ。


 仕切りカーテンを捲って、少し覗いてみる。


【笑星】「ていうか茅園先輩、何やってるの?」

【深幸】「見て分かるだろー、ダンス練習」

【笑星】「へぇー何の為に?」

【深幸】「んー……ダンス部の方でちょっとな」

【笑星】「なるほどなるほど」


 リビングの大画面テレビには、ただ人が映っているだけのシンプルな映像が映し出されていた。


 なるほど……ダンス練習用の映像だ。そして恐らくは……。


【鞠】「まあ、関わる必要全く無し」


 デスクワーク、再開。


【深幸】「笑星もやるかー? 割と簡単に覚えられるぞー」

【笑星】「諸事情によりやめておくー」

【深幸】「諸事情って何だ」

【笑星】「キレてるー!! いええぇえええええい茅園先輩かっこいー!!」

【鞠】「……………………」


 無理。大音量。作業用BGMにするには目立ち過ぎな音楽のリピート。バリエーションの無い声援。耳栓を持ってきてない私、この状況で作業はできない。集中できない。仕事できないわけではないけど、効率が悪くなる恐れ大。


 ……順序を変えるか。


【笑星】「鞠会長、息抜きにダンスしないー?」

【深幸】「お前それ誘うとか凄すぎるだろ……」

【鞠】「帰ります」

【笑星】「え、マジで? まだ全然来てから時間経ってないのに」


 誰の所為だと思って。


【笑星】「……行っちゃったー……」

【深幸】「……笑星って、結構アイツのこと、気に入ってんのな」

【笑星】「え!? あ、うん、まあね?」

【深幸】「……どうした?」

【笑星】「ううん、何でもないよ、何でも……へへ――!」

【深幸】「……?」


 …………。


 …………。


 …………。




――[Time]18:15

――[Stage]砂川家 運動場




【鞠】「ッ……はぁ……はぁ……」


 ……キツ。




――[Time]19:15




【鞠】「……おえええええええ」


 吐きそ。死ぬ。




――[Time]20:15




【鞠】「…………」


 もはや生きてる感じがしない。


 しかしウォッチがアラームを鳴らしたので、これで本日は終了だ。それだけで何か生き返った感じを覚える。何もかも気のせいだろうけど。


【鞠】「あぁ~~~~キツ……」

【汐】「いや当たり前でしょ」


 ……気付けばメイドが端っこで見ていた。


 私が居ないからなのか、今は普通に私服だ。最高にダサい。別に露出度が大きいわけでもないのに即行で痴女と思わせるのは最早一つの才能とすら感じさせる。


【汐】「こんなもの用意しろと云われたから何となく予想はしてましたけど……鞠ぃ~、身体壊しますって……」


 こんなものと指差したのは、さっきまで私に繋がれていたタイヤ達。


 この安全第二の爆走メイドにズタボロにされた中古品たちだ。


【汐】「お姉ちゃんは、見た目も繊細な鞠がいいですぅ~(すりすり)」

【鞠】「暑いからくっつかないでください。それと、もう一度車を出してください」

【汐】「……やっぱり、紫上会室にお泊まりですか?」

【鞠】「……その通りですけど」


 ……? 今、何か違和感がよぎったような。


 まあ、いっか。疲れた。余計なこと考えて体力を消耗したくない。


【汐】「私は鞠と一緒におねんねしたいのにな~……はぁ~……」

【鞠】「一緒に寝たこと無い筈ですが」


 ……ん、もしかしてそう認識しているのは私だけ? まさか、私が寝ている間に此奴……


 やめよう考えるのは。色んなものが摩耗しそうだ。


 さて――


【鞠】「流石に、帰ってるよね」



――[Time]21:30

――[Stage]紫上会室



【鞠】「……は?」

【深幸】「はあ?」


 ……居やがった。


【深幸】「おま、何で……」

【鞠】「こちらの台詞です。今何時だと思ってるんですか。はやく帰るべきです」

【深幸】「いや、確実にこっちの台詞でもあるんだが……寧ろお前何でこんな時間に来てんだよ」

【鞠】「貴方には関係無いことです」

【深幸】「チッ……ホント、可愛げの欠片もねえな。結婚できねーぞ勉強女」

【鞠】「補導時間、近付いてますが」

【深幸】「まだセーフだっつーの! ったく……しゃーねーな」


 帰り支度をし始めたのを見て、私も仕切りカーテンを開けて仕事空間に。


 会長デスクの下に置いておいた金庫に……コードを入力していく。


【鞠】「……何時間同じものを踊ってるのやら」


 解錠し開いた箱の中から、中断した作業の資料を取りだして……再度、デスクの上に広げていく。


【鞠】「……だいたい、4時間ぐらい」


 2時には切り上げる……よし、切り替え完了。


 着手。




 作者はよく最終下校時刻突破で職員さんに補導されます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ