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砂川見聞録  作者: ぢだぱぢぴぢぱぢ
3話「砂川、裁く」
54/336

[3-18]笑顔にする方法

 「……結局、貴方は何がしたいんですか?」砂川さん、後輩雑務と向き合います。今更過ぎるんですが、3話のメインは笑星くんな3話18節。





――[Day]4/26

――[Time]15:15

――[Stage]紫上会室




【笑星】「会長!! 仕事ください!!」

【鞠】「嫌です」


 ……このやり取り、もう多分3桁はやった。


【深幸】「お前も諦めねえよなぁ笑星……大したもんだよ。俺はとっくに諦めてるぜ」

【信長】「諦めるなよ……」

【四粹】「……会長、本日のご予定は」

【鞠】「解散」

【深幸】「はやっ!? てか集まった意味は!?」


 集めてないし。そっちが勝手に来てるだけだし。


【信長】「……よく見たら、正装ですね。会長」

【鞠】「学園外の顔なじみ企業とやらに挨拶しに行きます。なので今日はガチで何もやることないので帰ればいいと思います」

【深幸】「俺ら全然その情報知らなかったんだが……!! 正装とか用意してねえよ畜生!!」

【四粹】「手前は一応正装してきましたので、同行させていただきます」

【鞠】「……監視の為ですか」

【四粹】「そう受け取っていただいて構いません」


 ……まあ、実際私はコミュ障なので、この人が居た方がいざという時、色々盾にできるかもしれない。そこのチャラ男たちが来るよりもよっっぽどマシと云うべきか。


【笑星】「俺も行きます!! 正装、無いけど!!」

【鞠】「論外」


 てか早く出発したいんだけど、させてくれない。何なんだホントこの雑務は。


【笑星】「お願い会長!! 俺、邊見と約束したんだよ……皆を笑顔にするって。だから俺、紫上会としていっぱい、働きたいんだ――!」

【鞠】「そんなの、私には関係無いでしょう」


 ……昨日を経て、完全復活したみたいだ。というか今までを遙かに凌ぐほど、元気で、しつこい。


 熱意を買う企業はこの世の中に腐るほどあるけど、私は要らない。


 ……………………。


【鞠】「……結局、貴方は何がしたいんですか?」

【笑星】「え――?」


 ……別に、興味なんて無いのだけど。時間の浪費だけど。


【鞠】「皆を笑顔にするとは、どういう意味ですか。皆とは誰ですか。笑顔にするとは具体的に何をしてそうさせるんですか」


 私は、それを問うていた。


【笑星】「……………………」


 もっとパニックになると思っていたけど、案外すぐ答えを返してきた。


【笑星】「この学園に通う皆を、俺を支えてくれた邊見を、姉ちゃんを、父ちゃん母ちゃんを、兎に角幸せにしたい! 笑顔にする方法は、正直まだ具体的に分かってない。だから――会長に附いて行きたい!!」

【鞠】「莫迦ですか」

【笑星】「一蹴!?」


 いや、莫迦でしょ?


【信長】「か、会長……幾ら何でも真剣な回答にそのコメントは……」

【深幸】「お前も停学してしまえと思っちゃうんだけどマジで」

【鞠】「事実莫迦でしょう。何でそれで私に附いて行くんですか」

【笑星】「だって、会長凄えんだもん!! 全学生を敵にしたって、平気で返り討ちだもん!!」

【鞠】「分かってるじゃないですか。私は貴方たち含めて学生全員敵と見なしてるんです。その私に附いて行くとか云ってるんですよ貴方は」

【笑星】「…………あ」


 あ、じゃねえよ。


【鞠】「……貴方の親友は、別に貴方に書類作成や商談をしてほしいとか、思ってないと私は思いますけど」

【笑星】「え――?」

【鞠】「莫迦だろうと何だろうと、貴方だって勝者なのだから。私の厄介にならない程度で、好きにやればいいんじゃないですか。この学園の人達を笑顔にするっていうなら……間違いなく私よりも貴方の方が向いてるんですから」


 それだけ云って、エレベーターへ向かう。


【笑星】「……俺の、やりたいように……」

【深幸】「まあ……最後のには、俺も賛成だな。笑星は何つーか、見てるだけで癒やしくれそうだし。芋女とか見てても虚無感しか湧いてこねえ」

【信長】「笑星にしかできないことがあるなら、それが紫上会における笑星の意義となる。俺も、そういうのを探すべきなんだがな……」

【深幸】「仕事がねえからなぁ……全部、持って行きやがるから」

【笑星】「……なら、創ればいい」

【深幸】「は?」

【笑星】「俺、まだ全然信頼されてないだろうから! ちょっと今から部活とか回ってみるよー!! この前のリベンジ!!」

【深幸】「はぁ!? ちょ、お前それやって、事件起きたろうが!! ちょっとは怖がれっての!!」

【信長】「……行ってしまったな……どうする?」

【深幸】「……一応、後ろから附いていくか……」




――[Stage]紫上学園 外




【四粹】「……会長が、彼に問うのは少々意外に思いました」


 ……案外話しかけてくるんだな、この副会長は。


 私の何を探っているのか。不気味だ。


【鞠】「何かおかしいですか」

【四粹】「いえ。また一つ、感心してしまっただけで。……会長も、彼を一つ評価していたのだな、と」

【鞠】「……………………」

【四粹】「――癪に障りましたでしょうか。失礼しました」


 まあ、確かにそんなことになってしまうのか。アイツは私よりも一つ優れているものがあると云ったのだから。


 ただ、それは普通に事実だし。それに――




*****



【邊見】「負けなら負けで、いいですよ。凄く悔しいけど、僕は勝った筈なのに……そう思うこともあるけど、でもそれ以上に今の紫上会に期待してるんです。砂川会長に」

【冴華】「莫迦なッ!! あの野蛮人に一体何の期待ができるというのですか!!」

【邊見】「えっちゃんを、育ててくれると思います」



*****




【鞠】「……何で、私なんかにそんな期待をするかなぁ……」

【四粹】「え――?」

【鞠】「何でもありません」


 結局、私は彼のことも苦手なんだろうな、と思った。




 作者はコレを作って何がしたいんでしょう。明確な答えは未だ作れません。

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