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砂川見聞録  作者: ぢだぱぢぴぢぱぢ
2話「砂川、ひとり」
26/336

[2-1]おめでとう

 「笑い事じゃッ、ないんですけどッ!!」砂川さん、大誤算。ある意味プロローグの続きという感じですが、もっと気持ちの良くない作風なのが分かってくる2話の1節。





――[Time]20:30

――[Stage]砂川家 鞠の寝室




【先輩】「― ――はぁ!? 会長になったぁ!? 誰がぁ!? ―」

【鞠】「ワタシガ……」

【先輩】「― 昨日とは打って変わって死にそうな砂川が!? おめでとう!! ―」

【鞠】「先輩…わざと云ってますよねソレ……」


 死にそうな勢いでベッドに沈みながら、虫の息で先輩に電話をかけた。連日電話はしたくなかったけど、緊急事態だった。


【先輩】「― いや、だってさ……人畜無害で有名なうちの妹とすら会話できない砂川が生徒会長だろ……? 正直、悪い、おかしくておかしくて ―」

【鞠】「笑い事じゃッ、ないんですけどッ!!」

【先輩】「― んで、そんな驚天動地大爆笑な展開に至ったのは、やっぱり実力試験が原因か? ―」

【鞠】「ん、そ、そうですけど……何で分かったんですか?」

【先輩】「― いやさ、ちょっと結果発表式とかいう意味不明なイベントでちょっと引っ掛かってな。何でそんなのの為に貴重な一日費やすんだろって思ったんで、俺の方でも調べたんよ。正確にはネサフィ担当にお願いしたんだが ―」

【鞠】「できることなら、実力試験の前にソレ、やってほしかった……」


 ……紫上学園の伝統、実力試験。


 これは十何年か前から学力大切です主義を打ち出してから作られるようになった、学力証明の儀式。今までも確認したように、この成績によっては奨学金や進学推薦が考慮され、学園生活中やその先を大いにサポートしてくれるようになる……。他にも色々、餌は用意されているらしいけど……


 だけど最も多くの学生を集める、強大な餌こそ――紫上会の椅子。


【先輩】「― なるほど、ウチでいう俺たちみたいな立場にある組織、紫上学園においてはソレが生徒会なんだな ―」

【鞠】「生徒会って……あんまり聞き慣れない概念なんですけど」

【先輩】「― でも一応ウチにもあるぞ、生徒会 ―」

【鞠】「……えっ!? あったんですか!?」

【先輩】「― 俺らが出しゃばる所為で活躍すること全然無いんだけどな。因みに俺の妹、1年だけど生徒会長やってるぜ。お揃いだな ―」

【鞠】「知らなかった……あったんだ、そんなの……」


 そういえば今まで彼方此方で聞いた気もするワード「紫上会」。


 これがいわゆる「学生会」「生徒会」といった一般通用する組織にあたり、一言でいって学生代表だ。


 但し、他の学園のソレと比べても、仕事量は多いと調べた先輩は云う。


【先輩】「― にしても新規で入って即トップとか、とことん俺みたいじゃん砂川。コッチの気持ちが分かる人が増えて俺は嬉しい ―」

【鞠】「先輩……どうすればいいんですかコレ……」

【先輩】「― それは俺にも分からん。前にも云った気がするけど俺はソッチに手を出す権利持ってないし、砂川がどうこうしていくしかないだろうよ。正直お前の責任と一蹴するには理不尽が色々目立つけど、まあそういうの含めて選択するということの難しさだ。頑張れ☆ ―」

【鞠】「えぇえええええええええええ……」


 私の平穏な新学園生活は……


 見事に、今度こそ、完璧に砕け散った……




 作者は電話の前に深呼吸を10回挟みます。緊張緊張。

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