[5-12]パーティー
「たとえどんな状態であってもよ。どんなお前でも……俺はお前の親友なんだよ」信長くん、誕生日おめでとう。できれば6月23日に合わせたかったけど断念しました5話12節。
――[Day]6/1
――[Time]17:45
――[Stage]松井家
【深幸】「実直なお前が強くて、輝いてたからだよ」
【信長】「……え?」
ズガガガガガガガガガッッッ!!!
クラッカーが爆発した。
【テロリスト】「「「おめでとーーーー!!!」」」
刹那にして前方包囲されていた書記は、爆弾の中身で塗れていた。ていうかこのクラッカー、ちょっと音おかしくない? 私今相当ビックリしたんだけど。
【信長】「え……えっと、え?」
【瑠奈】「へっへへー、だーいせーいこー!!」
【璃奈】「いえーーい!!」
【信長】「り、璃奈ちゃんに瑠奈くん……深幸……?」
【深幸】「お前の家来るの結構久し振りだな」
【六角】「俺は来たの初めてだけどなー」
【菅原】「家広くて羨ましいわね。私も将来は一軒家がいい」
【四粹】「えっと……お邪魔、しています」
【信長】「六角、先輩たちまで……」
【笑星】「俺らもちゃんと居るよー! お邪魔してまーす」
【男子】「……冷静に考えてみたら、凄え面子に俺ら紛れてるよな……」
【男子】「松井がどういう場所で普段過ごしてるかを思い知るなぁ」
【信長】「お前たちも……こ、これは一体……って、会長!?」
【鞠】「…………」
言葉に迷ったので、ここはジェスチャーでいく。
上を指差す。天井を見ろということでなく、単にちょっと視線を上に上げて見ろという意味。
【信長】「……!」
ぶら下げてた安い看板に眼がいった。
それを見れば、もうこの状況は瞭然だろう。
【信長】「誕生日、パーティー……」
【菅原】「普通自分の誕生日忘れるー?」
【六角】「そんなお茶目な現書記さんの為に、ここは一つサプライズパーティーを仕掛けてやろうと思ったわけよ。いや、俺はお呼ばれしただけだが」
彼と特に仲が良いと思われる面子、特に紫上会関係の人達が集結していた。これは紫上学園の一般生的には永久保存したい光景なのだろう。
因みにそれプラス、会計の弟妹、野球部から代表で2人が出席していた。名前は知らないけど、まあ問題はあるまい。それよりも問題なのは私までこのフレンドリーなイベントにお呼ばれ強制されたということである。
ギクシャクの渦中にいる書記へ向けた、報復めいた攻撃。そのついでに私まで攻撃されてる気がしてならない。
【六角】「主催者は茅園だぜー。お前らほんと、仲良いよなー」
【信長】「深幸……どうして」
【深幸】「…………」
そう、今回のこのサプライズパーティー、計画し出したのは他でもないこの会計である。絶賛喧嘩中だった親友である。
【深幸】「ま、気軽に会えるのはもう今年だけだしな」
多少の沈黙をしつつも、頭を搔きながら彼は答える。
【深幸】「たとえどんな状態であってもよ。どんなお前でも……俺はお前の親友なんだよ。そこ変わんないってことは、よろしく」
当たり前のように。
【深幸】「……ああ……親友だよ。間違いなく」
【深幸】「おう」
といってもちょっと緊張も伝わるが。
【男子】「俺らも、松井が野球部じゃなくなっても、転校してもよ」
【男子】「一緒に闘ってきた戦友だってのは変わらないことだろ?」
【信長】「阿部……大橋……」
【鞠】「(名前が発覚した)」
どっちが阿部でどっちが大橋かは知らないけど。
【笑星】「ということで、取りあえず最近皆暗くなってたし、こういう日くらいは垣根とか気にせず大切な松井先輩と一緒に居ようって決めたんだ。俺、ちょっと場違いかもしれないけど……」
【信長】「そんなことないよ。笑星だって今はもう俺の、大切な友達じゃないか」
【笑星】「へへ……そう云ってくれると普通に嬉しいな」
というか場違い感を気にするなら私レベルになってから云え。
【六角】「取りあえず、主賓玄関で立たせっぱなしもアレだから早くリビング戻ろうぜー。食べよう食べよう」
【菅原】「飲もう飲もう」
【璃奈&瑠奈】「「たべよーのもー!!」」
……ということで、書記の誕生日パーティーの夜が始まったのだった――
深幸くんが欲しい。




