表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
わたしの生きる道  作者: mimuka
PR
28/48

28

両親が止めるのも聞かず、マンガの材料を買う為に、中学生の頃からバイトを頑張った。


その意思の強さは、きっと兄本来の強さなんだろう。


…体は健康なのに、わたしの方が弱い。


「おにぃは…さ。マンガ家になる時、不安ってなかった?」


「不安?」


「うん。その、マンガ家で成功できるのかなとか、食べていけるのかなって」


「…不安、か」


マグカップを両手で包み込み、兄は眼を閉じた。


多分、当時のことを思い出しているのだろう。


「不安は…あんまりなかった、かな? マンガを書くことしか、オレにできることはなかったから…」


「…そっか」


不安うんたらかんたらよりも、兄にはマンガ家という選択肢しかなかったのか。


体が弱かったせいで、体を動かす仕事は向かず、他に選ぶものはなかった。


だから兄はマンガ家になった。


それしかないと自分で決め付け、その為にしか努力をしてこなかったから。


「カナは…不安?」


「うっう~ん…。ちょっと不安がある、かな?」


「…手芸、飽きた?」


「飽きてはないけど…。さっき言ったみたいな不安があってさ。よくわかんなくなってきちゃった」


アハハと苦笑すると、兄はマグカップをテーブルに置いて、わたしの頭を撫でた。


「おにぃ?」


「オレ…カナの作る手芸品、大好き」


兄は優しい笑顔をしていた。


…珍しい。こんな顔をするなんて。


「あっありがと」


「オレもそう、だけど…」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ