龍臣、美咲、七瀬で攻略開始!
抵抗するすべもなく龍臣、美咲、七瀬は『神話の時代 創世記』の世界へと再び飛ばされる。
「くっそー!いくらこのゲームの製作者だからといって、こんなことが許されていいのかよ!
くっそー!こうなったら絶対にこのゲームを完全攻略して、あの製作者をギャフンといわせてやるー!」
龍臣はあらためて、心に誓った。このままあの製作者の、されるがままにされていたら、立つ瀬がないというもの。
冒険の続きからプレイする
冒険の書を作成し、初めからプレイする
冒険の書をコピーして作る
冒険の書を消す
これもゲーム画面そのままだ。龍臣は迷わず、冒険の続きからプレイするを選ぶ。
すると、そこはラタトーム城。例の国王がいた。
さてと、どこまでプレイしていたんだっけ?それすら忘れていた…。
「よくぞ戻った!勇者アクトよ!
では行け!勇者アクトよ!」
またまたお決まりのセリフだよ。それしか言えないのか、と心の中で思いながら、龍臣は国王に話しかけた。
「あのー、僕の名前は、勇者アクトじゃなくて、勇者たつおみなんですけど…。
それに、こちらの2人は、美咲【みさき】と七瀬【ななせ】と言いまして、僕の仲間なんです。」
「おお、そうか、勇者たつおみというのか。
ではあらためて、魔王グランドサタンを倒しにいくために。
行け!勇者たつおみと、その仲間のみさきとななせよ!」
どうやら本当にVRゲームのようだ。そしてこれは本当にゲームの中の世界のようだ。
「えーっと、まずはどこへ向かうんだっけ。」
地図を広げてみる。まずは北に向かうんだ。
念のため、龍臣もちょいちょいっと、第1作に関しては改造を加えたが、何しろあの製作者のことだ。他にもどんな改造を加えているかわからないぞ。
さあさあ、もうそろそろ行こうか、ということでフィールドに出た。
すると、今度はリカントが現れた!リカントとはいわゆる獣人で、オオカミ男のような姿をしている。
「おい待てよ!ここは序盤の、スライムとスライムベスしか出ないようなフィールドだぞ。
それなのに何で、リカントがここに出てくるんだよ。」
念のため、美咲と七瀬に援護してもらうことにした。
美咲はクロスボウを使えるそうだ。対して七瀬は攻撃魔法の使い手。
美咲「えー、これって第1作だよねー。」
七瀬「えー、第1作でこれじゃ、第2作目以降もどんな改造が施されているか、わからないよー。」
リカントを目の前にして、途方に暮れているパーティー。しかし実際、この状況では途方に暮れている暇などないぞ!
美咲はクロスボウを放った!
ドガッッ!
会心の一撃!さらに七瀬のファイアボールが炸裂する。
「てやあっ!」
ズガッ!ズバッ!
龍臣の剣が炸裂!やはり会心の一撃だ!リカントは倒れる。
「ふう、思ったよりもあっさり倒せた。」




