表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/14

まずはプレイヤー神木龍臣(かみき・たつおみ)の紹介から

俺は神木龍臣(かみき・たつおみ)という、ヲタ野郎と呼ばれる引きこもりの男子中学生。

いわゆる典型的な異世界ファンタジーRPGのヲタ野郎だ。

そんなヲタ野郎でありながら、趣味の合う友達がいない。




中学校から学校になじめず、不登校になった。


リアルで友達ができなかったから、ネットで友達を求めていたが、そのネットでさえ、相手にされていない。

そんな俺の唯一の趣味は、異世界ファンタジーRPGで遊ぶことだ。

最近では不特定多数のプレイヤーたちともゲームを通じて交流をはかることができるという。

そんな俺の最近のお気に入りの異世界ファンタジーRPGが、『美女とヲタ野郎の異世界転生RPG』という、まさにこのタイトルの『ヲタ野郎』は、俺のことを指しているんじゃないか、と思うようなタイトルのゲームだ。


実は、この『美女とヲタ野郎の異世界転生RPG』は、第1作から第10作まで発売されており、さらにはPC、スマホ向けにも配信されているという大ヒットのシリーズだ。


そしてさらには、歴代シリーズの全ての主人公、ヒロインとなる美女たち、さらには歴代のラスボスや伝説の装備、究極魔法や究極召喚獣に至るまで全て登場してくる、デラックス詰め合わせ版まで発売、配信されるという。


ちなみに、そのデラックス詰め合わせ版のタイトルというのが、

『美女とヲタ野郎の異世界転生デラックス外伝 歴代の全勇者、全ラスボス、全仲間キャラクター、そして!歴代全ヒロインが全員集合スペシャル!』

という、見ての通りのタイトルである。




そしていよいよ、神木龍臣(かみき・たつおみ)は、アプリを起動し、実際に『美女とヲタ野郎の異世界転生RPG』の1~10までのシリーズをプレイすることにした。


ところがこれがとんでもない試練となった。


なんと、その瞬間に部屋の扉が閉じられ、特設のトイレと、さらには食堂のカウンターらしきものが現れる。


つまり、食事とトイレだけは確保できるようだが…。


そして一枚のメモ紙が、龍臣の目の前に。


「なんだよ、これ…。」


そのメモ紙には、こう書かれてあった。


「ようこそ、神木龍臣(かみき・たつおみ)君。

私はこのゲーム『美女とヲタ野郎の異世界転生RPG』の開発者だ。

今から君は、ひたすらこのゲームをプレイし続けろ。

とりあえず、食事とトイレだけは好きな時に行かれるようにしておいたが、

『美女とヲタ野郎の異世界転生RPG』の1~10までをクリアし終わるまでは、君はこの部屋からも、そして家の外にも出ることはできない。

部屋の外に出たければ、そして家の外に出たければ、

このシリーズの1~10まで、さらにはデラックス版も含めて、ひたすらプレイし続けて、そしてその全てをクリアするのだ!

ふはははは!」


「おい、ふざけんなよ、このゲームの開発者とかいって、何だよ、これはよ…。」


とんでもないことになってしまったが、こうなった以上は、全てのシリーズをクリアするしか無い…。


順番をとばしたりとかは、できないというルールのようだ。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ