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とりとめのないエッセイ・短編集

帰ろう。

作者: 秋月

帰ろう。帰ろう。


歩いて、歩いて、帰ろう。


懐かしい家、古き日の故郷、憧れたあの日へ帰ろう。


朝日を越え、夕暮れを迎え、夜に立ち向かって帰ろう。


帰ろう。帰ろう。


走って、走って、帰ろう。


親しき友、顔を見る事もできなかった子供を見に帰ろう。


銃火を越え、増援を迎え、塹壕で立ち向かって帰ろう。


帰ろう。帰ろう。


戦って、戦って、帰ろう。


でも、でも、何処へ帰ろう?


懐かしい家は、古き日の故郷は、憧れたあの日は。


親しき友は、顔を見る事もできなかった子供は。


一体、何処に残っているというのだろう。


帰ろう。帰ろう。何処へ帰ろう?


全て燃え朽ちた後の残骸の町へ、帰ろう。


既に残滓すらない、友と子の元へ帰ろう。


泣きながら、それでも帰ろう。

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― 新着の感想 ―
[一言] 時期が時期だけに、軽く開いて読んだら色々と考えさせられました。ありがとうございました。
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