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私は隣の田中です  作者: 秋月 忍
小噺集
58/64

<記念日企画>恋人の日 SS

PV3百万、ありがとうございます。

1)マイ&悟


「マイ、ちょっとこっち向いて」

 振り向くと悟が、携帯を私に向けていた。

「何?」

 満足そうに微笑んで、ひょいひょいと携帯をいじっていたかと思うと、自慢げに私にみせる。

 ……待ち受け画面に私がいる。

「今日は、恋人の日らしいから」

「……私たち、結婚していますよね? 恋人じゃなくて、夫婦ですよね?」

 そもそも、職場も同じなのだ。写真を持って歩く必要は皆無だと思う。

「夫婦だと、写真を持って歩いたらダメなのか?」

「ダメではないですけど……」

 シュンとした悟の顔に、胸がキュンとしてしまう。

……結局、私も悟の写真を待ち受けにすることになった。


2)沢渡くん


『ねえ、沢渡君、写真交換しようよ?』

 写真添付付きで、共演した女性タレントからのメール。まいったなあ、とオレは思う。

 彼女の事務所、煩いンだよね。

 しかも、写真交換って、今日が『恋人の日』ってわかってやっているっぽい。

 六月十二日は、どこかの国で恋人同士が写真交換するお祭りの日だって、誰かに聞いたことがある。

 ヤダヤダ。ひょっとして、釣り? バラエティ番組である『ハニートラップ』系?

 共演者に手を出す男って、言われちゃってつるし上げられる番組、あったよなあ。

『いや、さすがに、そういうの、マズイっしょ』

 ことわりのメールを入れかけて。添付された彼女の写真に目を向ける。

……背後にいた。映るはずのない影だ。しかもタチが悪そうだ。

 オレは、ため息をつく。

「あ、もしもし」

 オレは、彼女の事務所に防魔調査室の連絡先を教えたのだった。



※恋人の日 ブラジルのお祭り。 恋人同士がフォトフレームを贈りあうイベント。


(写真だけを贈るわけではありませぬ。すみません)

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