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勇者の旅立ち(3からの続きではなく独立した短編です)

 私は主人公です。名前がありません。一人称式の小説にはよくある事です。

 ひどいと思います。作者は主人公を何だと思ってるのでしょうか? もしかして名前が無いのは食用の動物に名前をつけないのと同じでしょうか? 作者は私に情が移ってしまうのを恐れているのでしょうか? あれ、もしかして私死ぬんですか? だから名前が無いんですか? え? オチが読めるじゃないですか。駄目じゃないですか。ネタバレですよ。つけましょうよ名前。名前ないと不便でしょ。あるでしょカッコいい名前。ほら、アベルとか。


 私の名前はうんこマンです。名前がついたのは嬉しいのですが、あきらかにギャグ路線ですよねこれ。大丈夫なんですか? うんこマンってボケかツッコミでいえば、あからさまにボケなんですけど…。私ボケませんよ?

 あ、なんか目の前にすごく強そうな人が現れましたね。なんなんでしょう?

 ……………。


 なんかしましょうよ。なんなんですかこれ? うんこマンと強そうな人が無言で向かい合ってるっていうのは。まさかこれが面白いと思ってるんですか? 冒険とかしないんですか?

 うん。実際ちょっと妙な面白さは感じましたよ。でも伝わってないですよねこれ。読んでる人に面白さ全然伝わってないですよねこれ。

 なんかしましょうか。だってただ立ってるだけじゃ駄目ですって。

 作者と話していると強そうな人が名乗りました。

「俺は便所男だ」

 作者さん。ふざけんないでもらえませんか。もうこれどうしようもないですよ。うんこマンと便所男がお互いに向かい合って、さぁどうしましょう。

 なんですかこれは! 私…、いやもう敬語やめる。俺、敬語やめる!

 何考えてるか一発でわかったよ! 俺が便所に流されればいいんだろ!? でも待てよ!

 俺、名前はうんこマンだけど体は普通だよ!? 相手だってそうだよ便所の要素一つもねーよ! それに便所が近くにあるわけでもねーし! 荒野だぜ!? ここ!!

「貴様は俺の便所に流されて死ぬ運命にある」

「うるせー便所マン! 今話しかけんな! 作者に抗議中だ!」

「便所マンではない! 便所男だ!」

「意味一緒だろーが!」

「いいかよく聞け! 貴様は俺の便所に流されて死ぬんだ。うんこマン」

「うっせーよ! お前が便所に流されて死ね!」

「お前はうんこマンだ。小学生の頃…貴様はうんこを漏らした! だからうんこマンだ!」

 そんな理由かよ! だがそれならお前はなんで便所男なんだよ。便所にこもってたのか?陰気なやつめ。

「便所召喚!!」

 すいません、ごめんなさい、作者様、私が悪かったです。お願いです、普通の話を書いて下さい。便所に流されるのは嫌です。


 こうして勇者アベルは魔王討伐の旅に出たのだった!

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