7. 俺はこの子についていくらしい
「わ、わかった!とりあえず、癒しの泉にいるシノさんに会いに行こう!、シノさんなら、何か知っているかもしれない」
「癒しの泉?シノ?」
「シノさんは癒しの泉っていう場所で、死者の話を聞いて癒す役割をしてるんだ!
「へぇー、カウンセラー室みたいなもんか」
「カウンセラー?なんだそれ、まあいいや、それぞれの地獄に癒しの泉はあって、シノさんは第1地獄を担当しているんだ!本が好きでなんでも知っているから、お前のこともわかるかもしれない!」
「そうなんだな、たとえば、このまま俺を天国に送るってのだとだめなのか?」
「だめだ。まず、地獄から天国に行くには、大王様の許可がないと行けないんだ。だけど、私はまだお前を信用している訳じゃない!お前が凶悪犯でこの名簿に悪戯をした可能性だってある!だから、とりあえずシノさんの元に行こうって訳だ!どうだ?」
(正直、すぐにでも天国に行きたいが、ここで反発すると、天国に行ける可能性が少なくなりそうだからな、よし、ここは女の子についていってみよう)
「そういうことなら仕方がないな」
こうして、俺が天国に行けるのかがかかった、この女の子との旅が始まったのだった。
「よし!シノさんのとこまでの案内は任せて!」
これからどうなることやら、、そう、自信いっぱいに叫ぶ女の子の隣で、俺はため息をついた。