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5. 俺は俺の罪を教えられるらしい
「はい!次の方!、あなたは山田太郎さん、享年52歳、奥さんがいるのにも関わらず、不倫をした、と、へぇー真面目そうなのに、みかけによらず最低なんですね、では、こちらへ!この先真っ直ぐ進むと地獄でーす!」
俺たちは今、あの女の子に一列に並ばされ、各々の名前や年、罪を女の子に確認されている。どうやら、あの女の子が持っている名簿に俺たちの情報が書かれているみたいだ。ついに俺の順番が来る。
(これで俺の罪がわかる)
そう思う反面、これで、罪がわかってしまったら、俺はこれから先この罪を背負い、地獄の旅に出なければならなくなるのかと考えると心臓の音が早くなる。口の水分もなくなった。緊張する。仕事で一世一代のプレゼンをした時でさえ、こんなに緊張はしなかった。
「はい!次の人は、、、」
来る。。
「次の人は、、、あれ、、名簿に名前がない」
「え」
「あなた誰!?名簿に名前がないんだけど、、え!なんで!」
「なんでって俺がなんでだよ」
どういうことだ、訳がわからない、名前がないって一体全体、どういうことなんだぁぁぁぁ