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寿命をまっとうしたと思ったら、ここは地獄でした  作者: 明日さく
第1章 ここは、地獄でした
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1. 俺は寿命をまっとうした

真中椿まなかつばき87歳、俺は今走馬灯というやつを見ているのかもしれない。


6歳、小学校に入学した。両親から黒色のピカピカのランドセルを買ってもらったんだよな。15歳、反抗期で、両親には本当に迷惑をかけた。27歳、この人と結婚するだろうなと考えていた人に振られた。32歳、仕事を恋人にした俺にとって一世一代のイベントを任された。40歳、昇進し、課長になった。60歳、仕事を退職した。そして、87歳、俺はこの長い人生に幕を下ろそうとしている。


(ああ、俺はこんな最期のときまで1人なのかよ、明日放送のアニメ見てないや、、まだ死にたくないなぁ)

そう考えながら、俺は暗闇へと沈んでいった。


(次目が覚めたときは、俺は天国にでもいるのかな、、)


そう、彼はこのまま、天国に行く()()だった。

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