荒くれの居場所
「ぐじぐじ言う出来損ないか、サイコパスな出来損ないかどっちがいい?」
と言って二人に睨み付ける。
「また病んだんか?昨日もそれ聴いたけど~、あっ僕は、死に執着している女が好きだな~」
チラッ
「はぁ?アンタも道連れにするよ?」
「え!まぁ、君となら・・・いやいや!ただの独り言だし!本気にすんなよ」
ごちゃごちゃしだす、この隠れ家。
「人の話聞いてんのか!?メルリ、カルリ!」
ガララララ ガラッ!
「うるせーぞてめぇら!」
「あっ、師匠」/「あー、師匠」
二人は睨み体勢はついているので、もう蛇睨みに怯える必要も無い。
「なんで起きてんだよ?さっき寝てただろうがぁ」
「寝てたんだよ、でもなおまえら五月蠅い声で目覚めたんだわ」
「へぇーなら答えてくれよ、どっちの出来損ないがましかを」
二人に師匠と呼ばれた男は、小さいため息を吐き、渋々答えた。
「安眠妨害しない出来損ないがましだわ」
病んでれと師匠の二人の間にバチバチと電撃がぶつかり火花を散らす。
「すっとしねぇ回答だ、まるで俺らのことを言われてるみたいだ。てことで表出ろよ。やっぱり暴力でスカッとさせるわ」
メルリ、カルリと呼ばれた男女は、またかと思いながら、各部屋に戻った。
「後悔すんなよ?シュンライ」
不敵な笑みを浮かべる師匠に彼も口角を上げて
「そっちこそ!!、メライ!」
二人は、今も続くライバル。
戦闘こそが生きがいの、人種の二人だからこそ、語れる世界がある。
だからいつもボロボロにされても、最後は、また、と次の話をする。
嬉しいんだ、自分の思いを受け止めてくれるのが・・・・。
力は暴走し目覚める殺意、自分の首を絞めて凌ぐ毎日。
優しいから殺せないんだろ?
俺達はそんな共通点を持っているから、居心地の良い関係でいられるのかもしれないな。
師匠と呼ばれているお前は、本当に立派だよ。心広いし、俺らをまとめられる力。
バタリ
俺は倒れた。
でも表情をゆるめて
「ありがとな」
なんて・・・・恥ずかしいけど
そしたらあいつ
何も言わずに優しく微笑んだんだ。