目覚めの時 ♯4
目覚めから5時間程が経ちほぼ全ての隊員が体を動かせるようになってきた。
一同は無事再会できた事を心から喜んでいる。
「隊長、また会えてよかったです。それにみんなも。」
ナラは弾けるような笑顔でオルトロス隊の隊員達に話しかける。
「拙者も再開できて光栄で候。お陰様で嫁(抱き枕)と150年分の愛を育めたでごじゃるよ。」
「まあ価値観は人それぞれだからな…。俺は結局一人で150年寝てたよ。ナラ副隊長、何で一緒に寝てくれなかったんですか。」
「だってコールドスリープは一人しか入れないし。そもそも私はイーターの恋人じゃないからね。」
(部下と恋愛なんてめんどくさすぎるんだよ。これで間違いがあったらどう責任取ってくれるんだよこのサンバ野郎。)
イーターのウザ絡みに軽くいなすナラであったが、心の中では迷惑しているようであった。イーターはナラの心中を知る事もなく、めげずに投げキッスを送っている。
「…ネレアーとセレーネーって言ったっけ?あの子達、お兄ちゃんを殺したP・Cにそっくりだった。」
「確かに似てたけど、あの子達はP・Cとは違うから安心して。」
「そうなんだけど…。私、お兄ちゃんのライフルの整備してくるね。」
エマはナラにそう告げ自室へと帰っていった。
レンメルを殺したP・Cを思い出させる風貌に、頭では分かっているが、精神的に辛いようであった。
「ナラ、すまないが後でエマのフォローをしてくれ。エマにとって、ナラは姉みたいな存在だ。俺達が話すより、ナラが話した方がエマにとっていい方向に進む気がする。」
「わかりました。ムカミの気持ちにも気づいてあげていればよかったのですが…。」
「ムカミが精神的に弱っていたことは知っていたんだが、克服できたと勝手に思ってしまっていた。だがそれがムカミの選択で、その結果幸せに暮らしていけたのなら俺達が言うことはもうないさ。俺達ができることは、ムカミと血の繋がったあの2人を守っていくことだろうな。」
「そうですね。…ちなみに隊長、多分あの2人なんですが私達より強いですよ。」
「……ん?」
「……強いんですよ。」
この日、天照各所ではクルー達が無事に再会できた喜びを噛み締めていた。
だが彼らはこれがただの準備段階であるということは知っている。
明日からの戦いに備え、クルー達は早い眠りにつくのであった。




