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雨降り少女と僕の純情

作者:イシガミ
「だから、笑って────」

高校一年生の6月、ちょうど梅雨に差し掛かった時期。
連日続きの雨の日、雨田 健人は、ある少女────雨宮 雫に出会う。

「助けて」

糸のような細く途切れそうなその声に、健人は気づいたら彼女の手を握っていた。
映画館に行き、水族館に行き、同じ食卓でご飯を食べ、次第に2人の距離は縮まっていったある日。

彼女は突如、姿を消した。

彼女の特異体質は、『雨天の時にしか姿を認識できない』特異体質だった。
1. 恋慕
プロローグ
2023/10/11 14:00
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