始まりの第七章
学園の話まではもう少し先です
なんて日だ。盗賊に会いそして貴族を助ける
ある意味恵まれていると言っても過言ではないだろう
さて話は変わるが今俺たちは街のある喫茶店にいる
「アリシアはこれからどうするんだ?」
「私はこれから今回あった件を父上に報告するつもり 包み隠さず」
まぁ それが正しい答えだろう
黙ってまた被害が出ても困る
「わ、私は君達の事についても話すつもりだ!」
「別に報酬が欲しいから助けた訳じゃねーよ あそこで助けなかったら一生後悔するから俺は助けたんだ」
「私もだよ!」
そうアリスは笑顔で言った
正直 あそこで助けたことが今後の未来にどう影響するか
なんて知ったことではない だが未来で悪い方向に向かうから助けないというのは違う それは逃げでしかなないのだから
「君達はこれからどうするんだ?」
どうする、、、か どうもしたくない 帰って寝たいが本当の答えだが 少しカッコつけておこう
「そうだな 俺はアリスと村が同じだからな アリスを家まで送り届けるよ」
これで好感度も爆上がりで間違いなし
フッ
「そ、そうか 優しいな」
「少し話は変わるが君達は街の学園に今後通うつもりか?」
「あぁ 学びたいこともあるしな」
「本当か!? 私も通うのだ! これからよろしく頼む!」
え? まじ? 未来のクラスメイトだったのかこいつ
クラスメイトにカッコつけても後々話の話題にされて
浮くだけである 失態だ大失態だ
「あ、あぁ よろしく じゃあ俺達は帰るよ」
「じゃあね! アリシアちゃん!また学園で」
ちゃん? こいついつ「ちゃん付け」をマスターした?
馴れ馴れしいとは思わないのか?
やはり能天気である
「あぁ! また学園で!」
気にしていないようだ 良かったなアリス
馴れ馴れしい なんて言われてみろ お前は死んでいた社会的に
俺も被害を食らっていただろう ヒヤヒヤする
そう思いながら俺達は馬車に乗った
「楽しみだね 学園生活」
「楽しみじゃねーよ 貴族を助けた平民で話題にされたらどうする?俺は普通に生活したいのにたまったもんじゃない」
「いいじゃん!五代貴族助けたんだし 交友関係の鍵になるって」
簡単に言ってくれる 助けただけで仲間なら世界中皆仲間だろ でもそうじゃない 助けたら助けたで「余計なことはするなお節介だ」 なんて言う輩もいる そんなに甘くないのが現実だ
「そうだな」
「ほら着いたぞ」
村に帰ってきた 怒られるだろうか心配されるだろうか
はたまたその両方か
覚悟は出来ている ドンと構えるだけだ
「じゃあまた明日ね!」
「また明日」
そう俺はアリスに別れを告げて
我が家の扉を開けた