始まりの第八章
少し長いです
扉を開けた
「お帰り」
家族はそう言って笑顔で迎えてくれた
「怒らないのか?」
「怒る?怪我もなしに無事に帰ってきてくれたんだし怒ることなんてないよ さぁ手洗っておいで」
聖人の集まりか何かなのだろうか?
そう思いながら俺は手を洗った
「洗ってきた?じゃあご飯にしよう」
「まさかまだ食べてなかったのか!?」
「そうだよ?家族皆でいただきます それが家のルールさ」
なんて奴らだ 泣きそうになる
「ごめん、、、」
「謝るのは後 まずは食べよう!」
「いただきます!」
そう声を合わせて言った
上手いやっぱり母の手料理が1番である
食に感謝感激
「どうだったんだ 能力のこと」
いきなりで驚き噎せた
「ゴホッ!ゴホッ!」
「いきなりだな!」
「当たり前だろ 食事の時の会話は大切だ」
「兄貴はどんなスキル貰ったの!? 勇者!剣聖!はたまた賢者!」
そんな立派なスキルではない
「いやよくわからんスキルだ だが使えることに間違いはない」
「よく分からない?珍しいスキルってこと?」
そう妹は言った
「あぁ そうだ 名は救済という」
「救済、、、聞いたことの無いスキルだ」
「俺が騎士をしていた頃にもそんなスキルは聞いたことがない 何かレアスキルなのか、、、」
「レアスキルだろうが超SSスキルだろうがめんどくさいことには変わりない 普通に暮らしたいって言ったろ?」
「いいじゃない!スキルが珍しいのはゼノのイメージアップになるんだから」
母め 時々他人事のように言う癖がある
「そうだな」
俺はかるーく返事をした
「まぁ よく分からないこと問い詰めても仕方ない 後々分かってから教えてくれればいい」
「そうするよ」
さて食事も終わったことだ
さぁ自分の部屋へ戻ろう そう行動に移った時である
「兄貴いぃぃぃぃぃ!」
妹が叫んだ
「なんだ?」
「今日は一緒に遊ぶって言ったろ!」
あぁ忘れていた 疲れが溜まっていたせいか本当に忘れていた
「悪い悪い 何して遊ぶ?」
「決まってるよ!その名もチャ ン バ ラ」
家でするな
「危ないだろ?」
「紙だから大丈夫だよ! ほら!盾」
剣は? 何故妹は盾と剣を持ち俺は盾1つなんだ?
盾で戦えと? 無茶苦茶だ
「いくぞぉぉぉぉ!」
考えてる暇する与えぬか 妹よ!
盾さえあれば俺は勝てる かかってこい!
、、、
結果は負けである
途中で妹が謎のスキル「盾すらも貫通するパンチ」を放ってきたため盾を貫通されその上鳩尾に入ってしまった
「フッ 負けたよ完敗だぜ」
「どうだ!見たか!私は最強なのだ! ワハハハハハ!」
こういうところが可愛い
愛おしい 負けてよかったのかもしれないな
「さてチャンバラも終わったことだ 俺は部屋に戻る」
「また遊ぼうな!」
「おう!」
「ユリ!お風呂入りなさい!」
そう母に言われて妹は風呂場に向かった
「さてと」
俺は自分の部屋の扉を開け
ベットへ直進した
やはりこのふかふかのベットはいい
行動意欲を全て吸い取ってくるかのようなふわふわ
これはなんたるものか 許せない だがそれがいい
俺はそんなことを思いながらスキルを発動した
「救済発動」
「マスターは人付き合いが良いのですね。それでこそマスターです」
そう天刑者またの名を天ちゃんは言った
「で?マスター私を呼び出した理由はなんでしょう?何か気になることでも浮かんできましたか?」
「あぁ 一つ」
「お答えしましょう」
「じゃあ遠慮なく 罪なき者を裁く第三のスキルがあるだろお前」
「、、、あると言ったら?」
「それは無機物にも有効か?」
「無機物を罪なき者と判断したのならば可能です」
「それを人に使えば?」
「、、、マスターの想像してる通りかと」
そうか スキルを発動する権利は俺になる
この声も俺を援護するための補助的機能にしかすぎない
だからスキルの発動を許可したり無効化したりすることは不可能ということか
ということは最悪 その第三のスキルで俺は多くの人間を裁くことができるということ それが意味する答えは、、、
言うまでもないだろ
「教えてくれてありがとう 一応そのスキルの名を聞いてもいいか?」
「覚悟はあるのですか?」
覚悟かないと言えばないだろう 今でさえあの時の記憶が鮮明に蘇る 俺は人を裁いた その記憶が
「ないさ でもな、いつか覚悟しなきゃいけない時がくる。誰かを守りたい時 相手を裁かなければならないその時が」
「分かりました では教えましょう 罪なき者を裁く第三のスキル 名を%=+#@亜!です」
どうでしたか?今回の話は?
第三のスキルに関してはまだ伏せておきます
ですがいつかお披露目する機会がきます
待っておいてください