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天使と私


あれから1週間経ったのに、まだ現実には戻れていない。

むしろ、これが現実だと受け止めねばならないかもしれない。


どうしてこんな事になったの?

お母さん達に会いたい。

早く日常に戻りたい!

そしてグラ学2をキャンセルして、

同人誌も茜にこっそり渡したい…



はぁ。

それに0歳児の体力だとちょっと寝返りしただけで、

クタクタだからつまんない。


が、しかし!

そんな私にここ数日楽しみにしている事がある。


なんと!

マイエンジェル アダルベルト君がこっそり遊びに来てくれるのだ!


初めて会った次の日から、バートンさんの仕事について来ては、隙を見て部屋に来てくれる。

最初は、マリーがドアを開け閉めしてくれたけど、

バートンさんに注意されてからは、そっとドアを開けたままにして、天使がいつでも入れるようにしてくれている。

まぁ、バレバレだから怒られてるんだけどね。

だって、不用心だもんね。

だが素晴らしい!

これで天使はいつでも私の部屋に入りたい放題だ!

最後はバートンさんに引きずられながら帰ってくんだけどね。

引きずられながら、こっそり口パクで またね と呟くアダルベルト君は、まじ天使だと思う!




―――コンコンッ


「お嬢様、そろそろオムツ取り替えますね。」


マリー、さすが!

ちょうど替えて欲しかったの。




「――はい、綺麗になりましたね。

ではまた後で。今日も少し開けていきますねー。」

有難うマリー、スッキリしたわ。

少しと言わず、全開でも良いのに。


マリーと入れ違いで、こそっと天使が入って来た。

ふふっ、これはドアの前で待ってたパターンね。

くっそかわいいんだけど!


おいでー!(あぅー)

きゃっきゃとはしゃぐ私に急かされ、

アドルフ君は小走りで近づく。


―――とてとてっ、ピタッ


「おじょうさまっ、こんち、わ!」


「………」

かわいいっ!

でもせっかくだから名前で呼んで欲しい!


「ぅあ、…そふぃあさま!こんに、ちわ!」


不安げなアダルベルト君、まじグッジョブ。


こんにちは(ぅあーぃ)!」


「おじょうさま、かあいぃ…っ」


あなたはその何倍もかわいいわ、マイエンジェル。





さて、今日はどんなお話をしてくれるのかしら。

こうして毎日やって来ては、バートンさんに回収されるまで、今日の出来事や、バートンさんの話。

マリー達使用人の話をいっぱい聞かせてくれる。

動けない・喋れないの私には、とても楽しい時間だ。


「あのね、きょうわ―――――」







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