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辺境伯令嬢 ソフィア・マクロレンス②


夢じゃなかった(ばぶ ばぶぅー)…」

昨日は結局あのまま意識が飛んで、

気が付いたら今日になっていた。


目を覚ました時の彼等の反応は尋常じゃなく、

とても疲れた―――…

赤ちゃんも楽じゃないわね。


それより、まずは整理しなきゃ。

私はあの日、歩道橋から落ちたはず。

でも気付いたら赤ん坊になってた。

それも、グラ学のソフィアの生家にそっくりの!

事故って異世界転なんてラノベの主人公じゃあるまいし。

けど、これしか説明がつかないわ。



うーん、とにかく情報が足りないわね。

今のところ分かっているのは、


この家の主人、アダム・マクロレンス辺境伯

年齢不詳の美青年。22歳くらいかしら?

あんまり詩織(わたし)と変わらなさそう。

ブルーサファイアのような艶やかな髪と、同じ色の瞳はキリッと目ヂカラがあり、涼しげだ。

グラ学ではもうちょっと老けてたから新鮮!


辺境伯夫人、クリスティーヌ・マクロレンス

年齢不詳パート2。女神のような超絶美人。

緩やかなブロンドウェーブをいつも1つ結びかアップにしている。

琥珀色のアーモンドアイ。

グラ学ではもうちょっと陰気そうだった。


マリー

クリスティーヌ付きの侍女。

まだあどけなさが残るが、しっかり者。

オムツをよく変えてくれる。好きっ。

ハキハキと話す。

グラ学ではソフィア付きの侍女。

無表情が通常装備かと思ったら、明るい人だった。


カロン先生

辺境伯お抱えの医師。

初老の目元が優しげな紳士。


バートン

家令。

全てにおいて先を読んで行動する、執事の鑑。

渋めのオジ様。

黒髪をキチッと整えている。

2歳の息子がいるらしい。




まだ目が覚めてから5人にしか会ってない。

ソフィアにも執事いたけど、名前はアルだったし

年も近かったはず。

これじゃグラ学の中に転生したとは言い切れないわね。

夢という希望も捨ててないし!



―――コンコンッ


「失礼致します。」


お?

THE!執事のバートンさんが部屋に入って来た。


「ほら、お前も入りなさい。」


バートンさんに促され、小さな影がバートンさんの脚から顔を覗かせた。


―――ひょこっ


かっ!

かわいいーーー!

何この幼児、天使!

マイエンジェル!


まだ覚束ない足取りで、よちよちと歩く幼児が、

私の方へ歩いて来る。

真っ赤なくりくりパッチリお目々がうるうるしているわ!

柔らかい毛質のブルネットヘアがまた似合う!

この破壊力たるや!


「アダルベルト、ご挨拶なさい。」

赤ん坊ながらに、滾っている私と、

バートンさんの落ち着いた声の対比がハンパない。


そうか、君はアダルベルトというのね!

期待を込めてジーッと見つめると、

マイエンジェルも見つめ返してくれた。


「はじめまし、て。あだるべると、2しゃいです。

よろちくおねがいします。」


―――ぺこりっ


ぐはぁっ!

たどたどしい言葉遣いがまたっ!


宜しくマイエンジェル(ぁ゛うっばぁーあ)!」

とりあえず全力で手をジタバタさせてみた。


「父さん、ソフィア様がっ。」

天使がバートンさんの手をくいくい引っ張る。


「ハハ、お嬢様もお前にご挨拶して下さったんだよ。ソフィア様はとても賢いお子だからね。」

しゃがみ込んで目線を合わせ、

いつもよりも、柔らかい微笑みで天使に話しかけた。

てか、バートンさんの息子さんってこの子か。


「そっかぁ。」

へにゃあっと顔を綻ばせるアダルベルト君。


控えめに言って、尊い!


私は悶えつつ、手を振った。


マイエンジェル、こっちへおいで!

バートンさん、早く連れてきてちょうだい!



ふんが ふんがと興奮していると、

親子から生温かい視線が送られた。

解せぬ。



バートンの息子の名前を、

アドルフ→アダルベルトに変更致しました。


アディ◯スの創業者の名前から借りようと思いましたが、アドルフで検索するとよろしくない人名が上がってきてしまうので、急遽変えさせて頂きます。

申し訳ありません。


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