3/3
Day2
途中で休憩を挟んではいるものの、ほぼずっと昨日から歩いている。
そのせいか、私たちは疲れ切っていた。
誰かが、私と澪に話しかけている。
「………?」
小柄な女性は、何かを話している。
それはわかるのだが、
「………」
疲れのせいか、あまり聞き取れなかった。
おばさんの声がだめなのかな、なんてことを思いながら、何か返事を返そうと口を開く。
「あ、えっ、と…」
口を開いたはいいものの、何も言えずに困っている私の代わりに澪が話し出す。
「…はい、実はそうなんです。でも、親が勝手にやったことですから…」
ほとんどの音が遠いのに、澪の声だけは何故かはっきり聞こえた。
「…………」
澪の、そんな大層なものじゃないですよ、という声が聞こえた。
澪と目の前の女性が何を話しているのか気になりこそしたものの、聞こえないものは仕方がないということであきらめる。
何かを澪にいったおばさんは、私の方に目を向けてから続ける。
「…………」
澪まで、私の方へ目を向ける。
その視線には、まるで小さな子供を見るような心配が混じっているように見えた。
それが、どうしようもなく嫌で、寂しかった。




